2022 Fiscal Year Annual Research Report
A comparative study of speech rhythm metrics for English language learners using a speech corpus
Project/Area Number |
18K12447
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
天野 修一 広島大学, 外国語教育研究センター, 講師 (70734177)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | リズム / 学習者 / 音声 / 第一言語 / 第二言語 / 指標 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度はコロナ禍による勤務先の授業のオンライン化やそれに付随する諸々の業務の増加による遅れを取り戻すべく、成果の発表と未完了の分析の継続を中心として研究に取り組んだ。コロナ禍のために発表できていなかった成果の発表に関しては、9月に外国語教育メディア学会 中部支部 高等教育研究部会 第5回例会において「第二言語の発話リズムにおける評価指標の起源と展開」と題する発表を行い、これまでの報告書にも記載していた成果の一部を報告した。その内容は、2000年前後から興盛し始め、定評を得た複数の第2言語音声のリズムを評価する指標の概要と特徴を整理した。最後に近年の研究では、唯一最高のリズム指標を追及するというよりは複数のリズム指標を組み合わせる方向に進みつつあることを指摘した、というものである。しかしながら、この知見を活かして進めている未完了の分析については、残念ながら予定のすべてを終えることができず、そのためその内容についての成果の発表をすることには至らなかった。それら未完了の部分については今後も引き続き研究を継続することによって完了を目指し、その成果の発表につなげたいと考えている。分析が終わった部分についてのみ記載すると、最も頻繁に使用されている指標の一つである文全体における母音区間の割合は、日本人英語学習者のデータでは高いものであり、第一言語としての英語の特徴とはやはり大きく異なるものであることがわかった。また、同じく先行研究の多い指標の一つである文全体における子音区間の持続時間の標準偏差についてはばらつきが少なく、英語というよりも日本語の特性を大きく反映していると考えられるものであることがわかった。つまり、ここまでに完了している分析の結果は、従来の先行研究と矛盾するというよりは一致する傾向にあるということである。
|
Research Products
(1 results)