2018 Fiscal Year Research-status Report
初修中国語音声教育への授業コンテンツ開発サイト導入による教員指導力の向上の研究
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18K12451
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
丁 雷 島根大学, 外国語教育センター, 特別嘱託講師 (50710993)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 音声教育 / 音読能力 / 軽声 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.鳥取大学と共同で中国語音声教育用の中級教材『音読で身につく中国語・中級』を開発した。この教材は中国語中級レベルの学生を対象とし、編集者は学生の中国語の朗読能力に重点を置いた。訓練を通して学生が以下の三つの教育目標に到達することを期待する。1やや長い文型のリズムの特徴に適応する、2アクセントやポーズの位置をきちんとコントロールする、3実用性の高い例文を暗唱する。現在、教員ごとに使用する音声訓練の教材は異なっており、内容や形式は様々である。このような現状の下で教員が音声教育教授法の問題について議論すれば、それぞれが自分の言い分を主張し、議論は平行線をたどることになる。このような状況に対して、「授業コンテンツ開発サイト」は教員に指針となる教授法研究で通用する教材(中級)を提供する必要がある。この教材があることは、教員が教授法について深く討論するための一つの土台があることになる。また、平成31年度の教授法実験でもこの教材を使用する。
2.「中国語音声教育における軽声問題の初歩的研究―中国語中級学習者を対象として―」を発表した。本文では先行研究の整理、音声実験、教授考察の三つの部分の叙述を通して、間接的に「軽声」は声調習得における主要な難点であることを指摘し、軽声訓練の教授提案が出された。軽声現象は台湾中国語やシンガポール中国語と大陸中国語の一つの明らかな違いであるといえる。研究代表者は日本人学生の中国語音声訓練において、教員は第二声と第三声に注意を払うことが比較的に多く、軽声は十分に重視されていないと考える。軽声教授は多くの初級教材において簡略化されており、中級教材では省略され、状況教材では完全に無視されている。今後、研究代表者はこの文章で述べた教授提案に基づき教授実験研究を行い、「授業コンテンツ開発サイト」上に研究の進展状況を公表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画では、平成30年は平成24年から平成29年の音声実験データの整理および、音声教授に関する調査を行う必要があった。しかし、研究代表者は平成30年10月に突然2校から専任教員の面接の招請があったため面接準備で忙しく、音声実験データの整理作業がしばらく停止した。その後通知を受け取り、研究代表者は平成31年4月に前任校の島根大学から北海道の釧路公立大学へ異動となった。島根から北海道までは非常に遠いため、引っ越しと赴任準備に多くの時間がかかり、当初の計画通り音声教授法調査の作業を終えることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年、研究代表者は新しい大学に赴任して以降、主に以下の四つの内容を行う。第一に、本研究の課題は当初提出した研究計画書の内容を継続して行う。平成31年の計画を完成させると同時に、研究代表者は平成30年に未整理のデータを優先的に整理し、教員の音声教授法調査に焦点を当てて展開する。第二に、研究代表者の計画はSNS「微信(Wechat)」を用いて「授業コンテンツ開発サイト」を構築する。比較的に伝統的なブログ類や電子掲示板システム類のウェブサイトに比べ、「微信公衆プラットフォーム(Wechat public platform)」はより簡単である。現在日本で中国語教育に携わっている教員は基本的には自分の携帯の微信を持っており、携帯のプラットフォームは伝統的なパソコンのプラットフォームに比べ、より現代の社会に適用している。操作は簡単で、情報の更新率は高く、時刻を問わずいつでも閲覧や討論への参加ができ、これらの要素は「授業コンテンツ開発サイト」の影響力を増大させることになる。第三に、新しい大学で教授法の実験を行うと同時に、「授業コンテンツ開発サイト」上に平成30年に開設した「中国語音声セミナー」の教授ビデオ分析と音声合成効果分析の内容を公開する。第四に、ウェブサイトの創設と内容の開発を同時に行い、また同時に利用者のフィードバック調査を開始する。調査の結果は論文の形式で公開する。
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Causes of Carryover |
2018年4月に科研経費の申請が通過した後、研究計画書の内容に従って、島根大学において機械や器材を購入し研究を始めました。しかし、釧路公立大学の内定通知を受け取って以降、2019年からの釧路公立大学での研究計画を考える必要があり、特に設備の移転と人員調整を考慮しました。そのため、2018年はデータ整理の作業を優先し、一部の設備購入計画をやめました。このため、2018年は設備購入の支出が計画よりも少なくなっています。これに対して、データ整理にかかった人件費は計画よりも多くなっています。総合的に計算すると、23,683円の余りが生じました。この一部は2019年の設備購入費用に含め、釧路公立大学で必要な設備を購入します。
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Research Products
(2 results)