2021 Fiscal Year Annual Research Report
A study on blocked and interleaved practice on the acquisition of naming patterns in a second language: The case of Japanese numeral classifiers
Project/Area Number |
18K12474
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
綱井 勇吾 同志社大学, 研究開発推進機構, 研究員 (20772487)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 第二言語習得 / 日本語教育 / 助数詞 / 集中練習 / 交互練習 / 個人差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,日本語のモノの数え方(日本語助数詞)を題材に,第二言語の語の使い分け方の学習に及ぼす集中練習(例、「本」の事例を学んだ後に「枚」の事例を順番に学ぶ)と交互練習(例、「本」と「枚」の事例を順不同に交互に混在させながら学ぶ)の効果を検討する点にある。また、練習の効果に及ぼす個人差要因(例、流動性知能)を探求する点にある。 研究最終年度にあたる2021年度は、日本語を第二言語として学ぶ留学生を対象に、全3回のオンライン調査を実施した。具体的には、まず参加者を集中練習グループと交互練習グループの2つのグループに分け、集中練習グループには、同じ助数詞で数えるモノを全て学んでから他の助数詞を学んでもらったが(例、AAA→BBB→CCC)、交互練習グループには、異なる助数詞で数えるモノを交互に学んでもらった(例、ABC→ABC→ABC)。その上で、トレーニングを始める前とトレーニング直後、そしてトレーニングのおよそ1週間後に診断テストを受けてもらい、トレーニングの効果が見られるのかどうかを検討した。 この他、日本語運用能力テスト(例、SPOT90)や個人差を測るテスト(例、レーヴン漸進的マトリックス)などにも取り組んでもらった。 まだデータを集計している途中なのではっきりとした結論を述べることは出来ないが、研究成果をひとことでまとめると、(1)日常会話に問題のない、レベルの高い日本語学習者でも、日本語の数え方については、改善の余地が残されていること、(2)トレーニングすることにより、日本語のモノの数え方を身に着けることは十分に可能であること、(2)ただし、トレーニングの効果は限定的であり、トレーニング時に使用していない新規アイテムには、その効果があまり波及していかないこと、(3)そして集中練習に比べて交互練習の方が、トレーニングの効果を維持している可能性があることが分かった。
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