2020 Fiscal Year Annual Research Report
Structural analysis of the local information by the list reorganization of the early modern times village document
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18K12502
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
東 昇 京都府立大学, 文学部, 准教授 (00416562)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 地域情報 / 天草 / 文書目録 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、近世の村落史料について、①分散する大規模文書群を再整理し、②文書目録の編成記述を行い、③庄屋日記を基軸に未文書化情報を含めた村の情報の構造分析を行うことである。また特色・独創的な点は、日記本文テキスト化による大規模文書群の目録の再整理、編成記述、情報の構造分析である。 ①2020年9月16日~20日、天草ロザリオ館(天草市天草町大江)、上田家資料館(天草市天草町高浜南、上田陶石合資会社内)において上田家文書調査を実施した。天草ロザリオ館では、上田家文書の内、分散保管されている文書を借用し、上田家資料館に移動し目録撮影を行い計561コマ撮影した。上田家資料館では、日記の見直しと上田宜珍~順一郎庄屋交代期(文化15年(1818)~文政2年(1819)の文書を調査選定し、分類番号1-107「急ニ難起返分之内田方荒所起返高反別小前書上帳」他を計2008コマ撮影した。 また熊本県立図書館(熊本市)において、県内の自治体史調査を行い、上田宜珍同時期の天草に隣接する熊本藩の領民層の日記資料を調査した。阿蘇宮司家来長野家の「長野内匠日記」(長陽村史、同史料集)、尾跡村の寺子屋師匠東家の「吉凶後鑑録」(河内町史資料集)他を収集した。 ②ロザリオ館上田家文書の目録編成を行い、上田家文書の庄屋日記の翻刻を実施し、日記本文をテキスト化した。③上田宜珍、順一郎の庄屋交代期である文化15年の日記、出勤録、御用書留帳の連携に関する分析を進めた。その成果を、「近世後期天草郡高浜村庄屋日記と御用書留帳・文書の連携」(『京都府立大学学術報告(人文)』72、2020.12)としてまとめ公開した。
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Research Products
(2 results)