2021 Fiscal Year Research-status Report
A study in the Mughal Persian translations of the Laghu-Yogavasishtha
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18K12519
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
小倉 智史 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (40768438)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ムガル宮廷 / ヨーガヴァーシシュタ / ペルシア語 / 翻訳 / サンスクリット |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に引き続き、今年度も新型コロナウイルスの世界的な感染拡大のため、予定していた国際ワークショップを延期せざるを得なかった。ヨーロッパ、北米からそれぞれ研究者を招聘するため、時差の都合上オンラインのイベントで代替することが難しい。ワクチン接種の進展と、水際対策の段階的な緩和を受けて、2022年度にはイベントを開催できるのではないかと考えている。 ファルムリー訳『ヨーガヴァーシシュタペルシア語訳』の校訂作業は、第6編、「涅槃編」前半まで作業を終えており、終盤に差し掛かっている。これまでの作業で、翻訳者ファルムリーが同時代のアクバル宮廷で活躍した、アブル・ファズルとは異なるサンスクリット文化の学派分類を行っていたことが明らかになった。具体的には、アブル・ファズルは『アクバル会典』の中で、正統学派としていわゆる六派哲学を、異端学派として仏教、ジャイナ教、順世派を分類していたが、これに対してファルムリーは、パーシュパタ派も「学派」に加えている。さらに仏教の中で唯識と中観の違いを知っていた可能性がある。 今後はファルムリーのペルシア語訳の校訂テキストの出版に向けた作業を行っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う国際ワークショップを開催できないでいるため、本研究課題の総括をできずにいる。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度には本研究課題をいったん終了させたいと考えている。対面でのイベント開催(+オンライン配信)が理想だと考えているが、実現が難しい場合、オンラインでの開催でもやむなしとする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大のため、予定していた国際ワークショップを開催できなかった。
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