2022 Fiscal Year Annual Research Report
Changes of Choson Korea's trade with Qing China in the 18th Century
Project/Area Number |
18K12520
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
辻 大和 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (50632303)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 韓国 / 朝鮮 / 清朝 / 銀 / 貿易 / 人蔘 / 東アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間を本来の予定より1年延長した令和4年度は朝鮮国内における薬用人蔘の栽培問題、朝鮮から清への輸出問題の調査研究に取り組んだ。日本国内で新型コロナウィルスに関係した国内移動や海外渡航の制限が緩和されたことを受け、国内外での調査、発表を行うことができた。 調査としては2019年度以来約4年ぶりに韓国に渡航し、ソウル大学校奎章閣韓国学研究院や国史編纂委員会などで文献調査を行うことができた。その際には朝鮮王朝の対外貿易関係の史料調査のほか、関係研究者との面談を通じて研究情報の交換を行った。また12月に岐阜県各務原市所在の内藤記念くすり博物館に出張し、同博物館所蔵の医学薬学関係の朝鮮本、研究文献を調査した。 成果発表について、人蔘の栽培問題は10月に開催された皇學館大学史学会で「朝鮮王朝と薬用植物」として発表したほか、『皇學館史学』への投稿を行った。朝鮮から清向けの輸出問題については、まず18世紀につながる宣祖、光海君期に『東医宝鑑』などの編纂や周辺国との貿易推進の動きなどがあったことを「朝鮮王朝の国家的危機克服」に整理して、『アジア人物史7 近世の帝国の繁栄とヨーロッパ』(集英社)に掲載した。また2018年に復旦大学文史研究院で行われた国際シンポジウム「全球視野中的明清鼎革」において、発表した中江貿易、燕行使に関する輸出管理問題について、「朝鮮与清朝間地理書的交流」という論文に整理し、中国中華書局から刊行された『全球視野中的明清鼎革』に寄稿した。
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