2020 Fiscal Year Annual Research Report
A HistoricalGIS Study on the Regional Variation of Modern River Transportation in the Tokai District
Project/Area Number |
18K12586
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
飯塚 公藤 愛知大学, 地域政策学部, 准教授 (10516397)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 水陸交通 / 歴史GIS / 地理学 / 近代 / 東海地方 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,東海地方の中でも主要な5流域(木曽三川・天竜川・豊川・矢作川・富士川)を調査対象に,水陸交通に関する歴史GISデータベースを構築し,時空間分析をすることを目的としている。科研費(研究活動スタート支援)で取り組んだ「淀川流域」と「利根川流域」と同様の手法を用いて,将来的に東海地方の5流域を含めた比較研究を行うことを予定している。令和2年度は研究計画に基づき,主に以下の2つを実施した。
1.平成30年度に入手した東海地方5流域の範囲を網羅する旧版地形図をもとに,令和2年度も継続して各流域の河川や道路,街道,鉄道などの水陸交通にかかわるGISデータ(ベクター形式)を構築した。明治期から昭和初期までの流域変遷の分析するためのGISデータが構築できつつある。 2.令和元年度に引き続き,東海地方5流域に関する絵図,古文書,古記録,古写真,絵葉書,自治体の編纂資料等を購入し,絵図や古写真,絵葉書についてはスキャナーを利用して,デジタル化した。コロナ禍のため,現地調査の実施が難しいことから,調査予算を資料購入に変更した。そして,これまで構築した水陸交通に関する歴史GISデータと重ね合わせ(オーバーレイ)ができるように,歴史的な地理情報についてExcelを用いてデータ化するとともに,GISソフトウェアを用いて時空間データを構築した。 3.博士論文で取り組んだ「淀川流域」を中心に,科研費(研究活動スタート支援)と本研究(若手研究)で取り組んだ「利根川流域」「木曽三川流域」の成果を含めて,単著『近代河川舟運のGIS分析-淀川流域を中心に-』(古今書院,2020年)を刊行した。
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