2020 Fiscal Year Research-status Report
高齢期における生活空間とモビリティ関連QOLの構築プロセスに関する基礎的研究
Project/Area Number |
18K12589
|
Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
田中 健作 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 講師 (20636469)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | モビリティ / 生活満足度 / 趣味 / 高齢者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は感染症対策のため、予定していたインタビュー調査の多くが実施できなかった。その代替策として、質問紙調査を実施した。また、既存の調査結果の集計も行なった。 地方都市のモビリティと生活満足度の関係については、愛知県西尾市の俳句結社に所属する60歳以上の俳句愛好者25人を対象に、モビリティと俳句活動に関する質問紙調査を実施した(2019年1月~2020年7月の調査)。それにより、高齢者の日常生活や趣味活動の満足度とモビリティとの関係性、さらにコロナ禍による影響について明らかにすることができた。2020年12月の経済地理学会西南支部例会にて報告した。 一方、農山村のモビリティと生活満足度の関係について、インタビュー調査の実施はできなかったものの、2020年1月に高知県仁淀川町にて実施した大規模調査の結果(有効回答1140)の集計を終え、自家用車の有無と外出やモビリティの満足度との関係、こうしたモビリティと公共交通に対する意見との関係を分析した。集計結果を報告書として取りまとめて仁淀川町役場に提供するとともに、分析結果の一部を2021年3月の日本地理学会春季学術大会にて報告した。 以上により、本年度までに大都市圏郊外、地方都市、農山村におけるモビリティと生活満足度の関係に関する基礎的なデータを収集することができた。 このほか、高齢者を主体とした文化活動団体との調査打ち合わせを行い、2021年度内の調査実施に向けて調整を進めた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー調査を実施できなかったため(ただし、代替調査は概ね順調に進めることができた)。
|
Strategy for Future Research Activity |
本研究では高齢者へのインタビュー調査結果を踏まえた考察を行う予定だったが、2020~21年度にその実施は困難であるとみられる。そのため、質問紙を用いた代替調査を実施し、これまでの調査結果の内容を補っていく予定である。
|
Causes of Carryover |
予定していたインタビュー調査の実施が難しかったため。代替案として2021年度は質問紙を用いた調査を実施する予定である。
|
Research Products
(2 results)