2020 Fiscal Year Research-status Report
アフリカ熱帯林地域における妖術に着目した人間-動物関係と保全プロジェクト
Project/Area Number |
18K12597
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
山口 亮太 静岡県立大学, 国際関係学部, 特別研究員 (80783422)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アフリカ / 文化人類学 / 妖術 / 国際開発 / 生物多様性保全 / 保全と開発の両立 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、新型コロナウィルスの流行により、海外渡航と現地調査が不可能であったため、これまでの研究成果の整理と成果の執筆、研究成果の一般への公開に力を入れた。 具体的には、カメルーン東南部の農耕民バクウェレの妖術に関する単著本を執筆し、研究成果公開促進費に応募した。本書では、これまで妖術研究において自明視されてきた、妖術は何らかの方法で他者に不運や危害をもたらすものであり、嫉妬や悪意といった人間関係のもつれに根ざしているという、一般的な妖術のイメージを相対化することを目指した。 一般向けのzoomを利用した無料のウェビナーとして、「アフリカ先生ウェビナー:コンゴ・森と河をつなぐ」を企画・実施した。このウェビナーは、私が理事を務めるNPO法人アフリック・アフリカが主催したもので、全4回(11月28日、12月5日、12月12日、12月19日)に渡って行われた。本ウェビナーは、コンゴ民共和国の熱帯林地域における地域開発と人類学者・地域住民の関わりについて記述し、2020年3月に刊行された「コンゴ・森と河をつなぐ」の内容をわかりやすく要約して紹介することを意図したものである。各回30名から50名程度の参加者があった。各回の様子は録画し、YouTube上にアップしてあるため、今後も授業やセミナーなどで柔軟に利用が可能であるほか、コンゴの農村での暮らしぶりに関心を持った人びとが自由に利用することができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本来であれば、本年度に実施する予定であったコンゴ民主共和国とカメルーンでの現地調査ができなかったため。また、本年度は単著本の執筆と研究成果公開促進費への応募に集中しており、その他の研究成果の公開が遅れているため。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは、単著本の完成と発表を目指す。その上で、順次、その他の研究成果の公開も行っていく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの流行により、予定していたコンゴ民主共和国とカメルーン共和国での海外渡航調査が実施できなかったため。
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