2020 Fiscal Year Annual Research Report
The Significance of the Civil Service in the Constitution: A Study of the Debates during the Weimar Republic
Project/Area Number |
18K12632
|
Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
阿部 和文 大阪市立大学, 大学院法学研究科, 准教授 (40748860)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 官僚制 / ヴァイマール憲法 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度までの研究活動としては、ドイツの公法学者アルノルト・ケットゲンのヴァイマール共和国期の職業官僚制に関する所説を分析する作業を行い、その前提として日本・ドイツの双方で資料の収集を行った。又、主たる公表業績としては、2019年末に単行本『表現・集団・国家―カール・シュミットの映画検閲論をめぐる一考察』が刊行された(同書は筆者の博士論文を原型とするが、本科研費による研究成果の一部が反映されている)。 しかし、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大とそれに受けた感染拡大防止措置のために研究活動が大幅に制限されることとなった。特に決定的であったのは同年春からの図書館・公文書館のサービス停止であり、夏にはいちど条件付でサービスが再開されたものの、晩秋より再び閲覧・複写サービスが停止している。そのため、上記ケットゲンに関する研究に必要な資料の収集も不可能となり、結果として、この主題に関する論攷を2020年度中に脱稿することができなかった。 もっとも、その代わりに、当初の中心的な研究課題ではなかったものの、ドイツにおける新型コロナウイルス感染症対策法制(感染症対策法の改正、全国規模流行状況住民保護法(第一次~第三次)の制定等)に関する研究を進められたことは収穫であった。感染症対策法をはじめ法令は頻繁に開催され、その追跡・把握に苦労したが、その一部は論文(千葉大学の横田明美准教授との共著)として2020年度中に公表されている。
|