2020 Fiscal Year Research-status Report
19世紀の日仏における大学制度の改革と憲法学の社会的意義
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18K12636
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
春山 習 早稲田大学, 法学学術院, 講師(任期付) (50780201)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大学史 / 憲法学 / 比較法 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き、ディシプリンとしての憲法学という観点から検討を行った。フランス憲法学の状況については一定の成果が得られたため、「ディシプリンとしての憲法学」『憲法学のさらなる開拓』)として、これまでの研究の総括を行った。日本の大学制度および憲法学の歴史についての文献を収集した。大学史においては、日本の大学制度が明治維新後の富国強兵政策のもと、国家的な意向が強く働いていたこと、それに基づいて大学の自治や学問の自由といった価値の歴史的な基盤が存在していないことなどが、独仏の大学制度との比較において重要である。本来であれば日本の大学史研究の成果を、フランスおよびドイツの大学制度と比較して検討する段階に進むべきであったが、コロナ禍によって図書館が使えない時期が長く。また、海外からの文献の取り寄せもほとんどできなかったことに加え、所属機関の変更などによって実質的な中断を余儀なくされた。もっとも、研究の方向性自体に変更を加える必要はないと考えられるため、今後は日本の研究成果とこれまでのフランスの憲法学の歴史とを比較検討していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルスの流行によって研究施設が使えず、海外からの文献も取り寄せられない期間が続いたことに加え、所属機関の変更に伴い研究の中断を余儀なくされたため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通りに進める予定である。
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Causes of Carryover |
必要なもののみに研究費を使用した結果、わずかな余りが生じたものである。次年度も計画通りに使用する。
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