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2021 Fiscal Year Research-status Report

アラブ世界の国際法受容に対しシリア・レバノン系知識人が果たした役割についての研究

Research Project

Project/Area Number 18K12645
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

沖 祐太郎  九州大学, 法学研究院, 専門研究員 (90737579)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2023-03-31
Keywords国際法の受容 / シリア・レバノン / アラビア語国際法学
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、1890年代から1920年代にかけてシリア・レバノン系の移民によって著された国際法関連著作の執筆状況の全体像とその特徴の解明を目指したものである。2021年度は、シリア、レバノン、あるいは彼らが多く移民しており、またアラビア語やスペイン語での国際法関連の執筆活動が盛んに行われていたことが確認できるアルゼンチン等において出版された著作を調査・収集・検討することを引き続き予定していた。この調査は本研究の核であるが、やはり新型コロナウイルスの流行、および渡航制限によりこうした地域での調査活動は困難であった。代替的な調査地と考えていたエジプトやイギリス、アメリカ等での調査を実行することも同じく困難であった。そこで、刊行資料に基づき可能な検討を再度行い、19世紀のシリア・レバノン系の知識人が、著した国際法関連著作の特徴を分析し、東京大学中東地域研究センターの連続講義「遺産と中東」の中で報告した。論稿としても公表予定である。また、滋賀県在住の在野研究者である白井氏とコンタクトをとり、同氏がこれまで収集してきた議会資料等を譲り受け、これによって研究を進める手はずを整えた。さらに、当初予定とは異なるが、既存の資料・研究を基礎とする研究を行うことで、より一般的に国際法史学における「地域」という観念のとらえ方の特殊性を見出すに至った。この検討は、東京外国語大学国際関係研究所連続研究会「国際法の共約不可能性」において報告し、論稿として公表する準備を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

シリア、レバノン、エジプト、そしてアルゼンチンなどでの資料調査が行えなくなったことから大幅な計画変更を余儀なくされた。資料調査にかわる代替的な方法が見出せなかったため、既存の資料に基づく研究を進めることとした。

Strategy for Future Research Activity

水際対策の状況等を見極めつつ、南米への資料調査のための渡航は引き続き試みる。同時に、相対的に渡航が容易である東アラブ地域については5-6月に渡航し、補足的な資料収集を行い、その上で帰国後に検討を行う。

Causes of Carryover

引き続き新型コロナウイルス対応の水際対策のため、海外渡航に制限があったため、旅費の使用が制限され繰り越し分が生じた。次年度においては、資料収集のための海外・国内渡航費、および書籍購入費として使用する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2022 2021

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 国際法学における「地域」観念の意義2022

    • Author(s)
      沖祐太郎
    • Organizer
      東京外国語大学国際関係研究所「国際法の共約不可能性」研究会
  • [Presentation] アラビア語圏における国際法:イスラム法の遺産と国際法の遺産2021

    • Author(s)
      沖祐太郎
    • Organizer
      駒場中東セミナー「遺産と中東:文化・歴史・信仰の展開」

URL: 

Published: 2022-12-28  

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