2022 Fiscal Year Research-status Report
有権解釈機関としての外務省国際法局に関する政治学的研究
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18K12714
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
小森 雄太 明治大学, 研究・知財戦略機構(駿河台), 研究推進員 (70584423)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 外務省国際法局 / 行政機関 / 地球規模課題 / 気候変動 / 北極 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴い、当初予定していた米国議会図書館(Library of Congress)(ワシントンDC)および米国国立公文書記録管理局(National Archives and Records Administration)(メリーランド州)での文献調査を引き続き見合わせることとなった。そのため、前年度に実施した調査研究の成果を踏まえ、今後の国際関係に大きな影響を与えることが想定される北極政策に注目し、その実態解明を踏まえた外政機構の変化を明らかにすることを目指し、調査研究を実施した。 昨今の気候変動の影響は既存の国際関係、あるいは各国の外交・安全保障政策を大きく変化させ得るものであり、国益を超えた対応が求められる状況である。特にその影響は北極圏において顕著であり、これまで閉ざされてきた北極海航路の開発が本格化しているが、これはこれまでの地政学的な常識を覆す可能性を秘めた変化である。そのため、今年度は気候変動が北極に係る外交・安全保障政策に与える影響に注目し、政策形成や外政機構を含む行政機関に与える影響を明らかにすべく、国立国会図書館、国立公文書館アジア歴史資料センターなどでの文献調査を実施した。 その結果、北極圏の変化がこれまでの外交・安全保障政策に大きな影響を与え得ることを再確認する一方で、現行の行政機関が北極政策を副次的な課題として認識しており、外交・安全保障、特に安全保障上の主要な課題とは十分に認識されていないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和4年度の調査研究の成果は、最終年度である令和5年度の調査研究に大きく寄与することが予想されるものの、COVID-19の流行拡大に伴う年度当初に予定していた海外での文献調査が全て中止せざるを得なかったことにより、当初計画のスケジュールに遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度以降の研究の推進方策について、引き続き当初計画に従い、作業に取り組むとともに、必要に応じて新たな研究課題を設定するなどして、本研究の目的達成を図る。 なお、令和4年度の実施を予定していた米国議会図書館および米国国立公文書記録管理局における諸外国の国際法担当部局による外交・安全保障政策の形成過程に関する史資料の収集・分析については、令和5年度第2四半期(令和5年7月~9月)以降に実施することを予定している。
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Causes of Carryover |
令和4年度は、前記(研究実績の概要)の通りの調査研究を実施したが、COVID-19の流行拡大に伴う年度当初に予定していた海外での文献調査が全て中止せざるを得なかったことにより、次年度使用額が生じた。そのため、他の作業は当初の想定以上に進捗してものの、全般的には本研究はやや遅れている。 令和5年度以降については、海外での文献調査を実施するのみならず、他の研究や研究成果の発表などを積極的に実施し、申請段階での研究計画を達成しつつ、かつ本研究の目的を達成するよう精力的に研究を遂行したい。
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Research Products
(3 results)