2018 Fiscal Year Research-status Report
Optimal Auction Designs of Competing Sellers
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18K12738
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
白田 康洋 小樽商科大学, 商学部, 准教授 (80635110)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | Auction Design / Competing Sellers / Revenue Cap |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は一人の売り手がオークションを行うときの,潜在的な入札者の新たな参加を促す,新しいオークション設計方法を研究した.既存研究により,潜在的な入札者が比較的多数いる場合は,最低入札価格を十分に低く設定すれば,実際に十分な数の入札者が参入してくることが知られている.しかし,潜在的な入札者が比較的少数で,さらに調査費用等,参加に要する費用が比較的高い場合には,最低入札価格を十分に低く設定するだけでは十分な参入数が確保出来ないことがわかった.さらにそのような場合に十分な参入数を確保するためには,オークションによる収益(Revenue)にあらかじめ上限を設けておく必要があることがわかった.上限を設定するためには,(1)最低入札価格を設定せず入札価格に上限をつける方法や,(2)最低入札価格を設定し,それ以上の入札がない場合にはただでランダムに選ばれた入札者に配分する,といった方法があることがわかった.実際どの方法が最適であるかはパラメータに依存し,それの特徴付けも行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現在の研究の進捗具合を自ら判断すると,おおむね研究計画書に書いたとおりのペースで研究を進めることができているので.また,本年度は売手が一人の場合の入札を促すオークション設計を主に研究したが,そのモデルを複数人の売手がいる場合に拡張するための予備的な議論もおこなうことが出来た.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,売手が一人の場合の理論結果を複数の売り手の場合に拡張していく.特に,売り手が複数の場合はモデルの詳細により場合分けが増え議論が複雑化することが予想されるので,丁寧に議論を進めながら,一般的にはどのような共通した特徴付けが出来るのかを研究していきたい.また,国内外の学会等に多く出席・交流し他に共同で行える新たな研究があるかどうかも探っていく.
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Causes of Carryover |
本年度は,1件の出張において,別の研究資金からの補助を得られることが出来たため,その出張用に確保していた予算を使用しなかったため. 次年度使用額は翌年度の海外出張に当てる予定.
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