2022 Fiscal Year Annual Research Report
Synthesis of "Short Term" and "Long Term" in Macroeconomics
Project/Area Number |
18K12748
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
村上 弘毅 中央大学, 経済学部, 准教授 (70803972)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | マクロ経済学 / ケインズ経済学 / 景気循環 / 成長循環 / 経済安定性 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度におけるこの研究の主要な成果は,査読を有する学術雑誌に掲載された次の論文2編である。 1. On growth cycles in a stochastic post-Keynesian model 2. Keynesian and classical theories: static and dynamic perspectives 第1論文は,ケインズ経済学に基づくマクロ経済動学体系において,確率的攪乱のないときに継続的景気循環として生ずる唯一の極限閉軌道(リミット・サイクル)に対し,確率微分方程式で表現される確率的攪乱が与える効果を定量的に評価するものであって,かかる極限閉軌道の解,確率分布その他の性質を(近似的に)求めたものである。第2論文は,静学的及び動学的見地に基づいて,ケインズ経済学と古典派経済学における経済体系の安定性に関する相違を分析したものである。 これらの成果は,いずれも,マクロ経済学における「短期分析」の対象たる景気循環の考察と「長期分析」の対象たる経済成長の考察を統合しようとする研究によるものであって,この研究の目的に適合するものである。
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