2022 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Study on British Immigration Control System of Asylum of Refugees and Permit of Labourers before Second World War
Project/Area Number |
18K12822
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
齋藤 翔太朗 兵庫県立大学, 国際商経学部, 講師 (20807698)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 外国人 / 移民 / 入国管理制度 / 就業許可 / 難民 / 旅券 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度も、2021年度と同様に、新型コロナウィルス感染症の影響により、渡英することができず、現地での史料調査を実施できなかったため、国内に所蔵されている一次史料を探索・収集・利用せざるを得なかった。これまでに収集した一次史料に加えて、新たに収集した一次史料および二次文献の検討も行なった。 これまでの研究実施状況には遅れが存在しており、2022年度もその遅れを取り戻すべく、継続的に史料の分析を行なった。これまで分析が完了していなかった史料だけではなく、一度分析したものの十分に分析しきれなかった史料についても再度検討を行なった。 以上のように研究に遅れが生じているという背景を踏まえ、補助事業期間を1年間延長している。そのため、今年度2022年度が最終年度に当たる。基本的な問題意識を踏まえ、当初の方針に基づき、1920年代~1930年代のイギリスにおける入国管理制度の制度的な枠組みを総体的に明らかにすることを課題とした。具体的には1919年外国人規制(修正)法および1920年外国人令について検討した。 2022年度は、これまでの研究経過を踏まえて、「両大戦間期のイギリスにおける入国管理制度の基本構造:1919年外国人規制(修正)法および1920年外国人令を中心として」(『商大論集』74巻3号,2023年3月)等を発表した。同稿のなかでは、1919年外国人規制(修正)法の内容に基づいて外国人の入国管理制度の基本的な枠組みを整理するとともに、1920年外国人令の改正について確認し、さらに1920年代~1930年代における外国人旅客の統計的傾向を分析することにより、同法および同令のイギリス移民政策史上における位置づけを検討した。
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