2018 Fiscal Year Research-status Report
日本企業における従業員の学び直しとその効果的活用に関する研究
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18K12835
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
平井 祐理 東京大学, 政策ビジョン研究センター, 特任助教 (60815637)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 学び直し / ナレッジマネジメント / 吸収能力 / 外部知識 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、研究代表者の所属先である東京大学政策ビジョン研究センターで実施されている社会人向けプログラム「戦略タスクフォースリーダー養成プログラム」の受講生及びその上司に対してアンケート調査を行い、日本企業において従業員の社外での学び直しを効果的に活用するために重要な要因は何かを明らかにすることである。
初年度である2018年度は、まず先行研究調査として、社会人の学び直しの一例としてMBAに関する既往の研究や、ナレッジマネジメントに関する既往の研究について調査を行った。そして、それらを基に、プログラム受講中に受講生に向けて実施するアンケート調査票を設計した。このアンケート調査票を用いて、上記プログラムの夏期の受講生23名、冬期の受講生21名に対して調査を行った。夏期の受講生23名の回答を基に記述統計を行ったところ、受講生を含むタスクフォースのチームメンバーの吸収能力と課題のブラッシュアップの程度の間には正の相関があることが示唆された。より詳細には今後回帰分析等を行う必要があるが、この結果から、社外での従業員の学び直しを効果的に活用するためには、学び直しを行った人物だけでなく、社内の他の人物も含めて得た知識を吸収することが重要である可能性が示唆された。この成果は、日本知財学会で報告された。
加えて、フォローアップアンケート調査票の設計を行った。フォローアップアンケート調査票は、上記プログラム修了後の活動の変化やタスクフォースプロジェクトの進捗等について把握できるよう設計を行った。フォローアップアンケートは、プログラム修了の約半年後に夏期の受講生23名及びその上司に配布し、回収を完了した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究のメインであるアンケート調査に関しては、2018年度に行うべき調査は計画通り完了した。アンケート調査を補足するヒアリング調査は取り立てて実施することはなかったが、プログラム期間中に受講生やその上司、修了生と意見交換を行えたことに加えて、学会発表時にも有識者から有益なフィードバックを得ることができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
2019年度には、引き続き当該プログラムの受講生及びその上司に対してアンケート調査を実施するとともに、得られた回答を用いて統計的分析を進めていく予定である。ただし、上司に対するアンケート調査に関しては、異動等によりプログラム受講時とフォローアップ時の上司が異なるといった理由から回収率があまり良くないため、ヒアリング調査で補足または代替する等を検討する。並行して、必要に応じて当該プログラムの受講生やその上司、修了生、有識者等に対してヒアリング調査を実施する。
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| Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、2018年度に実施したアンケート調査だけではまだサンプル数が少なく、統計解析ソフトを購入する必要がなかったためである。加えて、プログラム期間中や学会発表時に有益な意見交換ができたため取り立ててヒアリング調査を行うことがなかったためである。2019年度にはさらにアンケートの回収が見込めるため、新たに得られた回答も含めて統計的分析を進めるべく、上記の理由で生じた次年度使用額は統計ソフトの購入費として有効活用する計画である。
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