• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2018 Fiscal Year Research-status Report

企業の国際化に伴うオープン・イノベーションの成果と課題

Research Project

Project/Area Number 18K12846
Research InstitutionAoyama Gakuin University

Principal Investigator

澤田 直宏  青山学院大学, 国際マネジメント研究科, 教授 (00457847)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywordsオープンイノベーション
Outline of Annual Research Achievements

既存のオープン・イノベーション研究では本国の研究開発拠点を分析対象とし、海外拠点についてはあまり考慮されていなかった。本研究では海外拠点についても視野にいれることでオープン・イノベーション研究における未開拓分野を探索する。
本研究では第1段階として本国の研究開発拠点におけるオープン・イノベーションの成果について整理を行った。既存研究では産業クラスタ内の研究所におけるイノベーション成果はそうでない研究所に比して高いことが示されていた。しかしながら、近年ではそれらを否定する検証結果も存在する。執筆者が前年度に実施した研究では各企業が保有する個々の研究所を特定した上で、研究所が産業クラスタ内に設置されている場合にイノベーション成果に対してどのような影響が生じるのかを検証した。結果は以下のとおりである。
産業クラスタは研究所のイノベーション成果に対してマイナスの影響を及ぼしていた。同結果は近年の研究結果を追認するものであった。また、産業クラスタ内に属する期間が長い研究所ほどイノベーション成果が高いこともわかった。
解釈としては以下のとおりである。イノベーション成果の高い研究所は他の地域に移動するインセンティブはない。しかしながら、イノベーション能力の乏しい企業は産業クラスタ内に研究所を設置することでイノベーション成果の高い研究所からの知識のスピルオーバー(情報漏えい)を期待する。このためイノベーション能力の乏しい研究所ばかりイノベーション成果の高い研究所の周辺に設立される。これに伴い産業集積が発生するものの同地域の平均値としてはイノベーション成果が低くなる。動的な観点から産業クラスタを分析した場合、一部の高業績研究所と大多数の低業績研究所という構成に収斂していくと考えられる。好業績研究所からみれば低業績研究所の集積は知識の流出というデメリットがあるもののメリットは乏しいと言える。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

国内拠点に関する研究が遅延したため同知見を基にした海外拠点の研究が遅れてしまった。ただし、国内拠点に関する研究については近年の他国研究者による研究成果と整合性のある結果となった。このため同研究結果を踏まえた上で海外拠点についても研究を実施する予定である。

Strategy for Future Research Activity

今年度中に国内企業の研究開発責任者に対してアンケート調査を実施し年内にデータをまとめる予定である。同データおよび公開データを組み合わせることで新たな統計分析を実施する予定である。

Causes of Carryover

前年度の論文作成において時間がかかったため論文発表のタイミングが今年度にずれ込んだ。このため海外旅費への支出が今年度となった。また、同様にアンケート調査のタイミングもずれたため今年度に繰越となった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] “Industrial cluster and laboratory’s knowledge creation2019

    • Author(s)
      Sawada,, N., Asakawa, K., & H. Nakamura
    • Organizer
      Asia Academy of Management
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2019-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi