2022 Fiscal Year Annual Research Report
The effects of regulatory focus on word-of-mouth behaviors among consumers and referral behaviors among firms
Project/Area Number |
18K12883
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
菊盛 真衣 立命館大学, 経営学部, 准教授 (20778948)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | クチコミ / eクチコミ / 企業間推奨 / B2Bクチコミ / 制御焦点 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、制御焦点理論を援用して、制御焦点が、消費者のクチコミ受信・発信行動、および、企業間の推奨行動に及ぼす影響を解明することである。令和4年度においては、本プロジェクトの第3の研究課題であるサプライヤーに関する推奨の正負比率と制御焦点が受信企業に及ぼす影響の分析に関連して、前年度の研究活動で進めた関連する既存研究のシステマティックレビューの成果を、B2Bマーケティングを専門とする海外学術雑誌Journal of Business and Industrial Marketingに投稿し、掲載に至った。本研究プロジェクトは、サプライヤーに関する推奨の受信企業に着目しているが、当該論文において、受信企業がサプライヤーからの推奨やクチコミ情報をいかに評価するのかは、重要な研究課題であるということが指摘されている。また、本プロジェクトの発展的な研究課題として、ソーシャルメディア・インフルエンサーの投稿するクチコミの効果における消費者の制御焦点の役割の検討を設定し、その課題についての検討を重ねた。ソーシャルメディア・インフルエンサーの既存研究においては、インフルエンサーの影響力の源泉には、彼らの信憑性や魅力、あるいは、パラソーシャルな関係性の強さといった要因があるということが見出されてきた。より近年の研究では、インフルエンサー自身がコントロール可能な要因、例えば投稿写真の撮影の仕方やインフルエンサーの視線が受け手にどのような影響を与えるのかということについて検討が進められている。本プロジェクトでは、一般人のインフルエンサーの視線の違いに注目した。具体的には、複数の実験を行った結果、ソーシャルメディア・インフルエンサーの視線の違いが、受け手の消費者の制御焦点によって、その受け止め方が異なり、結果として、推奨対象製品の購買意向にも影響を与えるということが明らかにされた。
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