2020 Fiscal Year Research-status Report
小売業の購買履歴データを用いたロイヤルティ・プログラムの効果検証
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18K12887
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
中川 宏道 名城大学, 経営学部, 准教授 (80614081)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ロイヤルティ・プログラム / ポイントカード / セールス・プロモーション / 販売促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)ポイント販促の効果測定(値引きなどの他のSPとの比較)について、ドラッグストアチェーンのポイント販促デーと値引きデーの効果の比較を、チェーンから提供いただいたID付きPOSデータを用いて検証をおこなった。具体的には、ポイントデー・ダミーと値引きデー・ダミーの弾性値を測定することによって、店舗レベルにおいてポイントと値引きの効果検証をおこなった。 2)ポイント販促効果の商圏要因の検討(値引きなどの他のSPとの比較)について、1)と同様にドラッグストアチェーン(150店舗)のID付きPOSデータを用いて、値引きデーとポイントデーの効果に影響を与える商圏要因の調整効果についての効果検証をおこなった。 3)ポイント・プレッシャー効果の検証について、1ポイント単位でポイントを使用することができる小売業の購買履歴データを用いて分析をおこなった。上記以外に、値引きとポイント販促効果について、健康的な商品カテゴリーと非健康的な商品カテゴリーの違いについて、「値引きは美徳カテゴリーよりも悪徳カテゴリーの方が効果的か?:カテゴリーレベルの価格弾力性の測定」として現在分析をおこなった。この研究において、値引き等の販促は美徳カテゴリーよりも悪徳カテゴリーの方が効果が高い(価格弾力性が高い)ことが明らかになった。しかしながら、カテゴリー内の相対的な美徳・悪徳サブカテゴリーの効果としては、悪徳カテゴリーでは悪徳サブカテゴリーの方が美徳サブカテゴリーよりも販促効果が高いのに対して、美徳カテゴリーでは美徳サブカテゴリーの方が悪徳サブカテゴリーよりも販促効果が高かった。この成果について、2021年2月22日に開催された日本商業学会関西部会にて報告をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)ポイント販促の効果測定(値引きなどの他のSPとの比較)および2)ポイント販促効果の商圏要因の検討(値引きなどの他のSPとの比較)、3)ポイント・プレッシャー効果の検証について、論文化を終えているため。これらに加えて、健康的な商品カテゴリーと非健康的な商品カテゴリーの違いについて、2021年度中に論文化を終える見通しであるため。
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Strategy for Future Research Activity |
ポイント・プレッシャー効果の検証について、2020年度中に論文化を終える予定である。その他、値引きとポイント販促効果について、健康的な商品カテゴリーと非健康的な商品カテゴリーの違いについて、論文化を進める予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍において予定していた出張をおこなうことができなかったため。
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Research Products
(1 results)