2020 Fiscal Year Research-status Report
経営者の自発的開示戦略と情報間の相互作用についての理論的研究
Project/Area Number |
18K12900
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Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
山口 貴史 大東文化大学, 経営学部, 准教授 (50815024)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 財務会計 / ディスクロージャー / 資本市場 / 製品市場 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、数理モデルを用いて、経営者の自発的開示戦略と情報間の相互作用を検討し、自発的開示研究の発展に貢献することである。 経営者の自発的開示意思決定が市場に与えるさまざまな影響を考える上で、情報間の相互作用について具体的な情報の特徴を踏まえて検証することの重要性は高いと思われる。加えて、情報トレーダーおよびノイズトレーダーが存在するケースを想定し、Kyle (1985) の市場設定を利用することで、独自の理論モデルを構築することを試みる。 今年度は、前年度にサーベイした内容をもとに、資本市場における情報開示が製品市場に与える影響について理論モデルの構築を試みた。経営者は、アニュアル・レポート、環境報告書、知的財産報告書および統合報告書といった情報を投資家に対し自発的に開示することがある。このような報告書に含まれている研究開発や製品サービスに関する情報を開示することは、投資家の証券市場における意思決定に影響するだけでなく、消費者の購買意欲や同業他社の戦略を変化させ、同業他社の製品市場における意思決定に影響に及ぼす可能性がある。そこで、製品市場における同業他社の意思決定に影響を与える状況下において、経営者がどのような自発的開示戦略を取るのかについてDarrough(1993)を拡張する形で数理モデルを構築し、分析を試みた。 現在、今年度の作業の結果を論文にまとめている最中であり、来年度速やかに学会誌に投稿予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度の目標は、数理モデルを構築し、論文を学会誌に投稿することであった。 「COVID-19」の影響もあり、やや遅れているが完成は近いので、来年度に投稿予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、学会誌への論文の投稿を第一目標とし、可能であればサーベイ論文の執筆や学会あるいは研究会で報告することも視野に入れている。
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Causes of Carryover |
「COVID-19」の影響で学会に参加できなかったため。
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