2019 Fiscal Year Research-status Report
日中における高齢者サービスの現状と課題―医療と連携した在宅養老・介護を中心に―
Project/Area Number |
18K12923
|
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
聶 海松 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 助教 (10626716)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 高齢者介護サービス / 都市部と農村部 / 長期介護医療保険制度 / 高齢化対策 / 持続可能な養老システム / 医養結合政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
持続可能な社会システム構築の実現に向けて、在宅養老を基盤としている日中の両国において、高齢者のニーズおよび地域ごとの特性に応じて、医療と養老を連携するサービスの提供体制を構築するため、本研究では、日中における医療と養老を連携した高齢者介護サービスの需要実態と課題を、実証的な調査研究を通じて明らかにした。さらに政策動向の適合性を検証することにより、日本の経験を参考として中国の国情に適合する高齢者支援のための社会サービス体系の在り方の提言を準備した。 具体的に、今年度は、中国北京・杭州、常州では医養結合政策に関連する高齢産業の病院・養老施設・企業などを訪問し、生活支援サービス・介護予防医療と介護の連携したサービスの利用実態に関する調査、医療従事者と介護関係者を対象に在宅医療連携の組み状況及び仕事に対する満足度等に関するインタビュー調査を実施した。日本では、神奈川県および東京都を調査地として、65歳以上の単独世帯や夫婦のみの世帯を対象に医療と介護の連携したサービスの利用状況と需要実態に関する調査、介護労働者を対象に介護労働者からみた職場の取り組み状況及び仕事に対する満足度等に関するインタビュー調査を実施した。また、日中の参考とするため、高齢者の健康予防にどのような取り込みを行われているかについて、米国のクリニック病院と企業を訪問し、その実態調査を行った。 また、本課題の研究成果として、国際学会会議の招待講演2回、国内学会招待講演1回、さらに論文発表について、中国の登峰戦略系列研究成果として2本、欧州英文雑誌論文1本、国際論文集1本の計3本の成果を挙げた。2人の指導学生が本研究課題に関して学会発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画より、実態調査がより多くの現場まで行えましたが、 さらに、これらの研究成果を国内・国際学会の発表や論文を通して世界学界に発信した。 以上の理由で、おおむね順調に進展していると確信した。
|
Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスで海外出張など自粛しなければならない状況の中で、今後これまでの研究調査のデータの分析を行い、その成果について国内外に発信していきたい。 また、コロナの情勢の好転によって、引き続き本課題の日中の実態調査を行い、国内外学会に参加する予定。
|
Research Products
(12 results)