2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of Early Intervention Programs for School Maladjustment Utilizing Regional Cohort Data Spanning Adolescence
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18K12963
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
田中 笑子 武蔵野大学, 看護学部, 講師 (40727278)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コホート研究 / 次世代育成 / 生涯発達 / ウェルビーイング / コミュニティ・エンパワメント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どものウエルビーイングに影響する要因に着目しつつ、地域との協働による早期支援プログラム開発と検証に取り組んでいる。本年度は、昨年度に継続して早期支援プログラム開発の検討とデータ解析、プログラム実施準備に取組んだ。 早期支援プログラムの開発としては、コロナ禍の影響も踏まえ国内外の共同研究者との検討を継続した。 国内では、「コロナ禍においても、学童期の子どもと家族の状況と必要な支援」に焦点化し、保育教育に携わる実践の専門職、保健衛生に携わる専門職に対するヒアリングを行い、今対象者が必要とする健康情報とその提供について協議した。地域とのかかわりや生活習慣の影響および改善を中心に研究計画実施に向けた内諾を得て、子育て支援に携わる専門職と協働し、プログラムを検討した。対象者の背景要因の理解と対応について検討を重ね、早期支援プログラム開発と実施に取り組んだ。 支援ニーズと課題を明確化するため、子育て支援に携わる専門職との協働によるプログラム開発を目指し、質的研究手法を用いて、有効な早期支援の実践事例の抽出と類型化に取り組み、蓄積されたデータを用いて経年変化を検討した。 海外のコホート研究を主導する研究チームと協働し、早期支援プログラムの開発と実施に向けて国内外のコホート研究の知見を整理した。生活習慣と社会環境がその後の精神的健康を含む子どもの健康状態とウェルビーイングに及ぼす影響を確認した。 現在は、介入による変化のメカニズムを予測するために、英国および国内外の研究教育実践機関の研究者および専門職と研究討議を継続し、認知および行動への影響、精神的健康が将来的な健康とウェルビーイングに及ぼす影響に着目し、収集済データを分析中である。乳幼児期の育児環境や地域とのつながりなどの予測される影響要因について経年分析による実証を行い、結果は学術雑誌等に投稿し、研究成果の一部として公表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度は、支援プログラムの開発と実施および検証を予定していた。しかし、コロナ禍により、予定していたプログラムの実施が困難であり、延期のため当初の予定から遅れている。 本年度は感染収束を見込み、プログラム実施に向けて準備を進めており、実施および検証を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、プログラムのプロセス評価およびアウトカム評価を行う予定である。予定している方法でのプログラム実施、評価が困難な場合は、規模の縮小や実施方法の見直しにより、課題の焦点化を行い、可能な範囲で仮説検証に取り組む。 また、英国サウサンプトン大学を中心とする国内外の共同研究機関と、コホート研究連携を進めるための研究ワークショップを企画している。海外の共同研究者が来日し、データ分析に関する議論と協働に取り組む機会を設定し、共同執筆とプログラムの持続可能性を高めていく予定である。国内外の研究者により対面を含むネットワーキング構築を促進することにより、プロジェクト遂行を推進するとともに、国際共同による研究発展を目指していく。
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Causes of Carryover |
予定していた介入プログラムの実施を延期したためである。次年度のプログラム実施と検証のために使用予定である。
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