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2019 Fiscal Year Research-status Report

省察的実践の理論に基づくソーシャルワーク実践方法と省察ツールの開発

Research Project

Project/Area Number 18K12968
Research InstitutionUniversity of Kochi

Principal Investigator

加藤 由衣  高知県立大学, 社会福祉学部, 講師 (30611991)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords省察的実践 / 省察ツール / アセスメント指標 / スクールソーシャルワーク
Outline of Annual Research Achievements

研究2年目の2019年度は、昨年度に引き続き(1)省察的実践の理論的特性の探究を行うとともに、エコシステム構想に基づいた実践支援ツールのシステム構成を参考に、(2)省察ツールのシステム構成の検討を進めた。
特に本年度の研究の中心である(2)に関しては、スクールソーシャルワークの領域に焦点化しながら、省察を促進するアセスメント指標の整理を試みた。具体的には、ストレングス視点に着目しながら、スクールソーシャルワークのアセスメントに関する先行研究を分析することで、ストレングス・アセスメント指標の構造化を行った。こうした研究方法を採用した背景には、ストレングスを含めたアセスメントにおける着眼点を、ソーシャルワーカーが省察ツールを活用しながら振り返ることで、「行為についての省察」を促進すると考えたためである。また、これまでの研究をふまえて、スクールソーシャルワークの領域では特に省察的実践が必要であることから、本年度はこの領域に焦点化して検討を重ねた。そして、①ミクロ・メゾ・マクロへの広がり、②システム間の相互作用、という特徴をもったアセスメント指標が構造化できた。特に、スクールソーシャルワーク実践では、学校や地域といったメゾ・マクロ領域への視野が不可欠であり、さらに子ども・家庭・学校・地域などのシステム間の相互作用も、子どもの生活に大きく影響する。そのため、こうした点に関する実践者のまなざしや活動の振り返りは重要であり、本年度の研究を通じて、それを促進する省察ツールへの示唆が得られたと考えている。
一方で予定していた質的研究に関しては、感染症の影響で実施を中止し、次年度に見送ることとしたため、研究が大幅に遅れる結果となった。そこで今後は、質的研究を計画的に進めながら、省察的実践を促進する実践方法と省察ツールの開発を進めていきたい。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

理論研究については、おおむね計画にそって進められているが、省察的実践の研究で先行する海外の文献を渉猟することに時間がかかっている。そして質的研究については、インタビュー調査を予定していたが、研究デザインの企画に時間を要したとともに、新型コロナウイルス感染症の影響で、インタビュー調査の実施を中止せざるを得なかった。そのため、研究が大幅に遅れる結果となった。

Strategy for Future Research Activity

これまでのソーシャルワーク実践における省察的実践の理論特性の整理や、先行研究の分析をとおした省察ツールのアセスメント指標の検討をふまえ、今後は、質的研究を円滑に進めることで、ソーシャルワーク実践にみられる省察的実践の構成要素を明確化し、省察ツールの開発に取り組んでいく。特に質的研究に関しては、インタビュー調査の実施により、①ソーシャルワーカーの実践にみられる省察(行為のなかの省察)の要素と②実践のふり返り(行為についての省察)における省察対象や要素の質的検討を進めていきたい。
感染症の影響等もあり質的研究の進捗が大幅に遅れているため、今後は、スーパービジョンの場を活用するなど、計画的に実施していきたいと考えている。ただし、感染症の継続等によっては、研究方法の変更もふまえて検討を進めていきたい。

Causes of Carryover

2019年度は研究デザインの企画の遅れと新型コロナウイルス感染症の影響で予定していたインタビュー調査を実施することができなかった。そこで、2019年度に予定していたインタビュー調査を2020年度に実施するため、その調査旅費として使用する。また、インタビュー調査のデータ分析用に購入予定だったノートパソコンも購入していないため、次年度に購入を予定している。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020 2019

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] スクールソーシャルワークにおけるストレングス・アセスメント指標の構造2020

    • Author(s)
      西梅幸治・加藤由衣
    • Journal Title

      高知県立大学紀要 社会福祉学部編

      Volume: 69 Pages: 1-13

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ソーシャルワーク教育における実習スーパービジョンの方法と課題-スーパービジョン過程での省察に焦点を当てて-2019

    • Author(s)
      山口真里・西梅幸治・加藤由衣
    • Organizer
      日本社会福祉学会中国・四国ブロック第51回高知大会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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