2018 Fiscal Year Research-status Report
介護老人福祉施設における虐待予防に向けたセルフチェックシステムの開発
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18K12969
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
松岡 佐智 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (00405557)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者虐待 / 施設内虐待 / 介護老人福祉施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は、①先行研究等の資料収集と整理による現状把握と②介護老人福祉施設(地域密着型介護老人福祉施設を含む)における施設長、生活相談員、主任介護職員を対象にした郵送調査(実態把握)を実施した。 ①先行研究等の資料収集と整理による現状把握においては、国内外における高齢者虐待の実態、虐待防止に向けた取組みの現状及び虐待事例の整理・分析を先行研究・文献・各種調査報告書等から収集し、研究の問いと動向を確認した。現在、その結果をまとめた論文を執筆中である。 ②介護老人福祉施設(地域密着型介護老人福祉施設を含む)における郵送調査(実態把握)では、九州圏域(福岡県を除く)の介護老人福祉施設及び地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護、820施設(熊本県182、佐賀県57、大分県98、宮崎県88、長崎県145、鹿児島県181、沖縄県69)を調査対象とした。また、調査対象者は、①施設長、②生活相談員、③主任介護職員(または、主任介護職員に準ずる人)の各施設3名とした。データ収集方法は、調査対象者に対して自記式アンケート調査を実施した。アンケート票の配布は、依頼文書、研究計画、アンケート票、返信用の封筒を3セット準備し、各施設3セット(施設長、生活相談員、主任介護職員用の3人分)を施設長宛に郵送した。回答対象者が複数存在する場合の回答者の選出は、施設長に依頼した(依頼文に記載)。 調査実施期間は、2018(平成30)年8月10日~10月31日であり、回収率は30.9%(759/820×3職種)であった。なお、調査結果の分析は現在実施中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
郵送調査の分析に時間を要しており、分析が2018年度中に終わらなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は、まず2018年度に実施した調査の分析結果を学会報告及び論文執筆・投稿を行う。次に、福岡県内10か所の介護老人福祉施設を対象にインタビュー調査を実施する。インタビューの内容としては、①高齢者虐待及び不適切ケアの防止に向けた施設内の取組み状況(セルフチェックシートの内容とその結果活用方法)、②施設の職員体制及び労働環境上の課題の把握等である。さらに、これまでの先行研究から立てていた研究仮説と本研究で得た結果の比較を行い、研究全体のまとめ、最終的な報告書作成、論文投稿及び学会報告へ向けた準備を実施する。
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Causes of Carryover |
今年度、郵送費等の残額が151円生じたため、翌年のインタビュー調査の依頼等の郵送費に組込み使用する。
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