2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the self-check system for the prevention of abuse in special nursing home for the elderly
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18K12969
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Research Institution | Fukuoka Prefectural University |
Principal Investigator |
松岡 佐智 福岡県立大学, 人間社会学部, 講師 (00405557)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 高齢者 / 施設内虐待 / 介護老人福祉施設 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、特に虐待事例が多く発生している介護老人福祉施設に焦点を当て、高齢者の施設内虐待の予防と再発防止を目的とした職員のセルフチェックシステムを開発することを研究目的とし、2018~2019年の2年間で実施した。 2018年度は、先行研究等の資料収集と整理による現状把握と、介護老人福祉施設(地域密着型介護老人福祉施設を含む)における施設長、生活相談員、主任介護職員を対象にした郵送調査を実施した。調査対象は、九州地方(福岡県を除く)の介護老人福祉施設及び地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護820施設であり、調査対象者は、施設長、生活相談員、主任介護職員(または、主任介護職員に準ずる人)の各施設3名であった(※福岡県は同時期に他の研究助成金で調査を実施したため除外した)。調査結果から、施設長と生活相談員及び主任介護職員の認識状況の差異が存在することが分かった。施設内虐待防止に向けた課題としては、施設の組織マネジメントや虐待行為に対する認識の差異を防ぎ、効果的な取組みを実施するために、定期的に職員の認識状況やストレスの実態を把握し、実態に応じた施設の組織マネジメント改善や職種や業務の特性に応じた専門性向上策を講じていく必要性が挙げられた。 2019年度は、(1)高齢者虐待及び不適切ケアの防止に向けた施設内の取組み、(2)職員のストレス対策に向けた施設内の取組み、について把握し、介護老人福祉施設における虐待予防・再発防止のためのセルフチェックシステム開発に向けた課題を明らかにするために、福岡県内の介護老人福祉施設10施設の施設長にインタビュー調査を行った。調査の結果、セルフチェックシステムとしては、虐待(不適切ケア)の認識に関するチェックと併せて、職員のメンタルヘルスケアをシステムとして取り入れる必要性が明らかになった。
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Research Products
(3 results)