2018 Fiscal Year Research-status Report
現代日本における生活困窮対策のスティグマと抵抗の実態に関する調査研究
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18K12971
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
松岡 是伸 北星学園大学, 社会福祉学部, 専任講師 (90433127)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | スティグマ / 公的扶助 / 貧困 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生活困窮対策を利用・申請する人々のスティグマとそれに対する「抵抗」の実態を明らかにすることが目的である。そのうえでスティグマと「抵抗」の制度的影響(もしくは制度利用に至らない背景・原因等も含めて)についても分析・検討していく。本研究の計画は、生活困窮対策(生活保護受給者や生活困窮者自立支援法等)を利用する人々に対してインタビュー調査を実施し、それらの結果からスティグマと「抵抗」の実態把握と制度的影響等に言及していく。 初年度は、1.研究上の鍵となるスティグマと「抵抗」に対する概念の検討・整理等を実施した。文献レビュー等を通じて、生活困窮対策や生活保護制度等にみられるスティグマと「抵抗」について整理・検討をおこなった。次に、制度とそれを利用する人々の間にみられるアクセシビリティの問題について整理・検討をおこなった。 2.以上の整理・検討から得た知見を自主的な研究会等で報告を行った。そのうえでスティグマ、特に「抵抗」が相談援助の空間(場)においてどのように現れるのかをより先鋭化する必要性があるという有益な示唆を得ることができた。 3.以上の諸点から得た知見を用いて、研究計画に沿ったインタビュー調査の設計、作成等を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インタビュー対象者との調査日に調整に時間を要している。既に次年度の調整に入っているため研究の遂行上問題はない。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、生活保護受給者を対象としたインタビュー調査等を実施する。そして生活困窮対策を利用する人々の調査についてもインタビューガイドの柵瀬や関係機関との調整等を進めていく。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、初年度に予定されていたインタビュー調査が実施まで至らなかったためである。次年度使用計画は、実施できなかったインタビュー調査を実施するために使用する。
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