2019 Fiscal Year Research-status Report
現代日本における生活困窮対策のスティグマと抵抗の実態に関する調査研究
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18K12971
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Research Institution | Hokusei Gakuen University |
Principal Investigator |
松岡 是伸 北星学園大学, 社会福祉学部, 准教授 (90433127)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | スティグマ / 公的扶助 / 貧困 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、生活困窮対策を利用する人々のスティグマと「抵抗」を質的に調査・分析し、それらの実態を明らかにすることである。本年度は、初年度で実施したスティグマと抵抗の概念検討、文献レビュー、作成したインタビューガイドを用いてインタビュー調査を実施する計画である。本年度のインタビュー調査の計画としては、1.生活困窮者自立支援制度を利用する当事者に対するインタビュー調査の実施、2.生活保護制度等を利用する当事者に対するインタビュー調査の実施である。 本年度の研究・調査実績としては、1.生活困窮者自立支援制度を利用する当事者に対するインタビュー調査を実施した。現在、データ整理・分析中である。なお、インタビュー調査の際に、研究協力者の紹介・仲介を受けた方々から本調査研究について有益な示唆を得ることができた。 2.生活保護制度等を利用する当事者に対するインタビュー調査では、インタビュー調査日程等は決定していたものの、新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延により延期せざる負えない状況に至った。また年度末に予定した研究成果報告が研究会の中止・延期となっており、次年度に研究成果を報告する予定である。 以上のことから、生活困窮者自立支援制度を利用する当事者の貴重な語りをインタビュー調査で得ることができ、現在、得られた語りのデータの整理・分析中であるものの、初年度に得た知見と照らし合わせて検討・整理することができた。また本年度は学術集会や研究会等に参加し、本調査・研究について貴重な示唆を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度調査予定であった生活保護制度等を利用する当事者に対するインタビュー調査が新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延により延期せざる負えない状況にいたった。そのため新型コロナウィルスの終息等次第、すみやかに実施できるように現在、調査協力機関と調整中である。そのため新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延状況によるものの、調査実施が可能な社会状況となり次第、本調査を実施できるように準備・調整している。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、2年目に実施できなかったインタビュー調査を実施し、データの分析をおこなう。既に収集できたデータについては、分析をすすめ研究成果として取りまとめる。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由としては、本年度実施予定であったインタビュー調査の一部が、新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延により調査実施が延期となったためである。 そのため次年度使用計画として、新型コロナウィルス(COVID-19)の蔓延状況によるものの、次年度にインタビュー調査を実施するため、旅費、謝金、人件費、その他(郵送費)等として使用する計画である。
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