2019 Fiscal Year Research-status Report
知的障害者の地域移行・地域定着支援における効果モデルの構築と有効性の検証
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18K12974
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Research Institution | Gunma University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
新藤 健太 群馬医療福祉大学, 社会福祉学部, 助教 (00752205)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 知的障害者 / 地域移行・地域定着支援 / プログラム評価 / 効果モデル / プログラム理論 / 効果的援助要素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,現在,知的障害者を対象とした地域移行・地域定着支援の効果的な支援方法が確立していないなか,この事業に取組む実践家の参画を得るとともに,プログラム評価の理論と方法論を用いて,この取組みの効果的プログラムモデル(以下,効果モデル)を構築することである。 本研究は第Ⅰ~第Ⅴステージで進める。研究2年目にあたる2019年度は,第Ⅰステージ:効果モデル構築のためのアプローチ法検討と合意形成及び,第Ⅱステージ:予備的プログラム評価調査を実施した。 具体的には,先行研究の分析から本研究が構築すべき「知的障害者を対象とした地域移行・地域定着支援の効果モデル」が最終的に目指すゴールを明確化し,仮のインパクト理論(効果モデルが達成を目指すべきアウトカムの流れ)及びプロセス理論(効果モデルがと取組むべき活動の手順やこれを実施する組織体制の在り方)を作成した。 次に,この仮のインパクト理論及びプロセス理論に基づき,焦点面接調査票(インタビューガイド)を作成し,地域移行・地域定着支援プログラムに関わる関係者間で良い成果を上げていると評価されるプログラム8事例を対象に訪問事例調査を実施した。 これらの調査結果から得られた質的データの分析を通して,暫定版のインパクト理論,プロセス理論,効果的援助要素(プログラムゴールに強く関連する効果的プログラム要素)が構築されつつある。なお,これらの研究成果は,2019年度一般社団法人日本社会福祉学会関東地域ブロック研究大会にて発表した(新型コロナウイルスの影響で,抄録集の共有による発表となった))。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当初は,2019年度には第Ⅱステージ:予備的プログラム評価調査の実施,第Ⅲステージ:暫定効果モデルの構築を終え,第Ⅳステージ:全国事業所調査を実施する予定であったが,第Ⅱステージ及び第Ⅲステージを終えることができなかった。 理由として,新型コロナウイルスの影響があり,研究途中から第Ⅱステージの予備的プログラム評価調査(訪問事例調査)を行うことが困難になってしまったことが挙げられる。
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Strategy for Future Research Activity |
第Ⅱステージ:予備的プログラム評価調査及び第Ⅲステージ:暫定効果モデルの構築を終え,第Ⅳステージ:全国事業所調査を実施する必要がある。 第Ⅱステージの取組みは新型コロナウイルスの影響をみながらということになるが,状況によってはオンライン会議システムを使用してのインタビュー調査や自記式アンケートを用いた質的調査へと調査法を変更しなければならなくなるため,早い段階で決断し,必要な調査を進捗させたい。
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Causes of Carryover |
当初予定していた第Ⅱステージ:予備的プログラム評価調査(訪問事例調査)が新型コロナウイルスの影響で中断しているため,その分の旅費や調査後の文字起こしに要する委託費が未使用になっている。 次年度,これらの調査を進めるため,未使用分の研究費をこれに充てたい。
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Research Products
(3 results)