2018 Fiscal Year Research-status Report
障害及び高齢の施策システムを横断する支援ニーズへの対応の総合化に関する研究
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18K12992
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大村 美保 (中谷美保) 筑波大学, 人間系, 助教 (60641991)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 障害者 / 健康 / 横断的 / 支援ニーズ / 総合化 / 高齢障害者 |
Outline of Annual Research Achievements |
家族・地域社会の変化に伴う支援ニーズの複雑化と、人口減少社会におけるサービスの効率的な提供の必要性を背景に、新しい時代に対応した福祉の提供のため、高齢・障害・児童・生活困窮者支援といった社会福祉における既存の分野を超えた、地域における総合的な支援提供と人材育成が課題である。本研究は、障害分野と高齢分野との間で横断的な支援ニーズに着目し、1高齢障害者の実態把握及びサービス提供状況に関する研究、及び2 高齢分野(地域包括支援センターが中心)と障害分野(障害者相談支援事業が中心)の地域 でのアウトリーチに関する比較研究を行う。その結果を踏まえ、障害分野と高齢分野の支援の連携・総合化に向けた政策形成、体制整備、及び人材育成等、地域における総合的な支援提供に向けた既存の施策システム間の調整のあり方を探るものである。 2018年度は、基礎自治体を対象にした高齢障害者の実態把握に関する研究を行うため、1.40-64歳(2号被保険者)の障害者であって特定疾病の者、2.65歳以上(1号被保険者)の障害者、3.65歳に到達する以前に障害がない一般高齢者であって65歳以上で新たに障害者となった者の数を調査するため、2自治体にインタビューを行って問題構成を把握し、実態調査に向けた基礎資料を収集した。また、地域一般健康診断に着目して先行研究レビューを行うとともに2019年度の自治体調査に向けて調査票を開発した。さらに、生活介護事業所における高齢知的障害者の日中活動に関する先行研究レビューを行って、2019年度の事業所調査に向けて調査票を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高齢障害者及び障害高齢者の実数とサービス利用状況にかかる自治体調査、一般健康診断に関する調査、生活介護事業所における高齢知的障害者の日中活動に関する調査について、先行研究レビューを行って調査票開発を行い、2019年度上半期に調査実施を可能とするよう研究を進めていることから、おおむね順調に進展していると自己評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
高齢障害者の実態把握及びサービス提供状況に関する研究については、開発した調査票により調査実施して分析を行う。また、高齢分野(地域包括支援センターが中心)と障害分野(障害者相談支援事業が中心)の地域 でのアウトリーチに関する比較研究に関して、先行研究レビュー及び調査票開発を行い、2020年度の調査実施を目指す。調査結果を踏まえて、2020年度下半期に考察及び今後のあり方について検討する。
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Causes of Carryover |
生活介護事業所に対する高齢知的障害者に対する日中活動の実施状況調査の発出が2018年度中に行うことができず、使用差額が発生した。当該調査は2019年度に実施予定であり、調査票の開発が終わり、現在、倫理審査の受審中であることから、順調に準備を進めている。
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