2021 Fiscal Year Research-status Report
きょうだいを自殺で亡くした遺族への情報提供と支援のあり方に関する質的研究
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18K13011
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Research Institution | Okayama Prefectural University |
Principal Investigator |
大倉 高志 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (00761769)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自殺 / 遺族 / 兄弟姉妹 / きょうだい / 情報提供 / 支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3(2021)年度は、研究対象者の皆様やご家族の皆様へのコロナウイルス感染拡大を未然に防止するため、フォーカスグループインタビューの実施を見合わせた。そのため、聞き取り調査自体を実施できていない状況である。 しかし、たとえ私の研究の進捗が遅れるとしても、私が研究を無理にでも実施することによって研究対象者の皆様やご家族の皆様にコロナウイルスの感染が拡大するという事態は最も避けなければならないことであると考えていた。そのため、令和3年度の聞き取り調査実施の見合わせは、やむを得ない選択であったと考えている。 フォーカスグループインタビューによる聞き取り調査は、当初、令和元年度に実施予定であった。しかし、コロナウイルスの流行により、令和元年度における調査の実施も見合わせざるを得なかった。本研究の当初から続けている文献収集と検討は、計画通りに順調に進行したが、肝心の聞き取り調査を進められずにいる。 本研究は4ヶ年の計画で、令和3年度までの研究として申請し採択されたものであった。しかし、コロナウイルスの影響により、聞き取り調査の再開を慎重に検討していることから、令和4年度も本研究課題を延長し、実施を模索することとした。令和4年度は、ワクチン接種が進み、調査を再開することができればと期待しているが、調査再開によって研究対象者の皆様に不利益を与えないように引き続き慎重に判断したいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究対象者の皆様やご家族の皆様へのコロナウイルスの感染拡大を未然に防止するため、やむを得ず聞き取り調査の実施を見合わせた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、コロナウイルスの感染拡大を防止することに全力を注ぎつつ、本研究の実施を模索していきたい。 フォーカスグループインタビューを当初計画した対面式ではなく遠隔通信媒体を用いて実施する形に変更することも検討したが、研究対象者の皆様が遠隔通信媒体の使用による聞き取り調査に不慣れなこと、並びに、遠隔通信媒体の使用による聞き取り調査を実施することによる不測の事態を想定し切れておらず、懸念が残った。 そのため、これまでにも調査実施の充分な実績と経験のある対面式のフォーカスグループインタビューの実施を引き続き目指し、研究対象者の皆様が安心してゆっくりと語り合っていただける調査の実現を目指したい。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの感染拡大を未然に防止するため、聞き取り調査の実施を見合わせたため、次年度使用額が生じた。 令和4年度における使用計画としては、聞き取り調査を再開させ、会場の使用費、対象者への交通費実費と宿泊費、謝礼、聞き取り調査時の備品購入費、分析のためのソフトの更新・維持費、ICレコーダーの音声データを逐語録にするための文字起こし業者への委託料、論文投稿のための英文抄録校正業者委託料等で使用する計画である。
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