2021 Fiscal Year Research-status Report
変形性関節症改善を目的とした網羅的スクリーニングと効率的手法の開発
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18K13028
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Research Institution | Nakamura Gakuen University Junior College |
Principal Investigator |
長光 博史 中村学園大学短期大学部, 食物栄養学科, 講師 (20333271)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 変形性関節症 |
Outline of Annual Research Achievements |
変形性関節症(以下、OA:Osteoarthritis)による関節破壊に対し、食品成分を中心に予防効果が得られないか検討することを最終的な目的として、関連遺伝子の遺伝子発と、実験動物を用いての解析を行った。 関節破壊因子である、MMP-13,ADAMTS5の発現を抑制する分子の探索では、前年度効果のあるものが見いだせなかったため、探索が長期になる可能性が考えられた。これまではレポータ遺伝子を一過性に発現する細胞で解析を行ったが、安定発現株の作成を行った。一過性発現株で解析した結果と同じ結果となるか、安定株を用いて今後比較を行う予定である。 昨年度、実験動物の関節標本作成に問題があったため動物種の変更を行った。 動物種の変更により、OA誘導条件および評価系の再構築を行った。マウスC57BL6/Jを用い膝関節あたり1mgのモノヨード酢酸の関節内投与による誘導の効果を検討した。飼育中のOA評価には、PAM(Pressure Application Measurement)による関節炎の疼痛閾値、左右の後肢にかかる体重のバランス変化、尿中の関節破壊マーカーを指標とした。投与2週間で、PAMおよび左右後肢のバランス変化が認められたが、尿中バイオマーカーでは発症に伴う変化が認められなかったが、別のマーカーで検討する必要がある。また、飼育後に行った関節切片では、OAによる関節破壊が認められ、実験動物におけるOA誘発条件および評価項目の測定方法が、尿中バイオマーカーを除き、ほぼ確立できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初予定していた、動物での関節切片作成ができなかったため動物種の変更を行った。 切片作成のための条件検討からやり直す必要があったため、計画に遅れを生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
未達成の項目として、実験動物でのバイオマーカーの選定がある。飼育中に回収した尿サンプルを利用し、複数の抗体で検討する必要がある。
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Causes of Carryover |
昨年度において、コロナ感染症による入構制限が生じたためスケジュールに遅れたがでたこと、また関節切片の作成で予想外に遅れが生じため、次年度への持越しを申請した。
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