2020 Fiscal Year Research-status Report
Designing the Sustainable Community and Education from Learning-based Process of School Consolidation
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18K13067
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
丹間 康仁 千葉大学, 教育学部, 准教授 (10724007)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 人口減少 / 公民館 / 廃校活用 / 社会教育 / 地域づくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、超少子高齢型人口減少社会への動向を見据えて、人々の学習に根差した学校統廃合のプロセスについて検証を行い、持続可能な地域教育空間について構想することを目的としている。学校教育と社会教育の双方の視点に基づき、地域教育空間の体制整備とその基盤経営について明らかにするものである。 研究期間3年目は、第一に、1年目より順次取り組んできた公民館に焦点を当てた地域活動や地域と学校の連携に関する調査について、A県とB県の比較分析に着手した。県レベルの地域振興政策と生涯学習政策の中で、学校統廃合後の地域づくりと公民館の位置づけに相違点が生じている状況を捉えた。比較分析の結果について、国際学会で発表する際の理論的枠組みの検討を進めた。 第二に、学校統廃合をめぐる公民館に役割に関して、新たにC県とD県に対する郵送調査を展開した。今年度、C県については郵送調査ののち現地調査の段階へ進む予定であったが、コロナ禍の状況を踏まえて、年度内は郵送調査の実施までとした。一方、次年度に実施する予定であったD県を対象とした郵送調査を今年度に前倒して実施している。山間地の自治体を多く有するC県と離島の自治体を抱えるD県のデータが加わり、今後、多角的な分析が可能になる予定である。 第三に、学校統廃合をめぐる子どもの学びに関する研究について、これまで取り組んできたケーススタディの結果を論文化したほか、次の段階として、そうした学びを生み出す方策の究明に向けて、各地の市町村教育委員会に対する郵送調査を実施した。子どもの地域認識を形成する教育課程の編成について、対象とする教育委員会のリストを作成し、地域政策と地域学習に焦点を当てた郵送調査を実施した。 以上の研究活動を通して、研究期間後半に予定している具体的な研究課題をおおむね計画に沿って進行している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
発表を予定していた国際学会が次年度に延期されたほか、今年度内に現地調査の実施に至らなかった事例が生じたものの、当初次年度に予定していた郵送調査等を前倒して実施するなど、進行スケジュールを調整することによって、全体としては計画に沿って研究を進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
郵送調査と現地調査については、調整後の進行スケジュールに基づき、コロナ禍の社会情勢を見据えた研究方法を模索しつつ、研究課題としての目的を達成できるよう着実に実施する。延期されていた国際学会は、現地での対面開催を取り止めてオンライン大会となったことから、エントリーしていた内容で発表し、研究成果の国際的な発信を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の社会情勢を踏まえて、現地調査と郵送調査の実施計画を次年度との間で調整したほか、国際学会の大会が次年度に延期となった。研究課題の目的を達成するため、本年度に実施できなかった調査や発表は、次年度に実施する必要がある。
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Research Products
(2 results)