2019 Fiscal Year Research-status Report
市町村教育予算の規定要因として地方交付税制度に関する研究
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18K13076
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Research Institution | The University of Aizu Junior College Division |
Principal Investigator |
櫻井 直輝 会津大学短期大学部, 幼児教育学科, 講師 (60785385)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 地方教育財政 / 地方交付税 / 市町村予算編成 / 基準財政需要額 / 学校財務 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は主として教育予算編成に関与するアクターについての研究を進めた。これまでの調査で,地方団体の教育予算編成においては,学校等の要望や地方団体の予算編成方針といった個別事情が優先されることが示されており,特に教育委員会は学校の要望を実現することに腐心していることが示された。そこで今年度は学校における予算編成に関与しうるアクターとして,学校事務職員と教育関係の諸団体に着目し,それぞれがどのような形で教育予算編成に関与しているのかを明らかにすることを目的に調査研究を進めた。 本多編(2015)や栁澤・福嶋(2019)など学校の予算編成において学校事務職員の専門性は重要な変数であることから,学校事務職員が予算原案作成に際して参照しうる情報・知識は教育予算を規定しうる一つの要因となると考え,ヒアリング調査を計画した。 特に,当該年度の地方財政措置やそこに要望を出す教育関係団体が出す情報は学校や教育委員会の耳目に止まるものであり,教育政策立案におけるアイディアの源泉として重要であろう。 このような仮説に基づき,調査を計画したが今年度は諸般の事情によりヒアリングを申し込んだ学校及び教育関係団体のうち1団体(学校図書館関連)から文書回答を得るに留まった。本調査の結果は今後追加調査を進め,他の事例調査と合わせた上で,分析を行い研究成果としてまとめる予定である。なお,教育関係団体の調査については,学校図書館と同様に地方財政措置がなされている学校ICT関係団体にも引き続き依頼する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年3月に学校事務職員に対するインタビュー及び教育予算編成に関連する関連教育アクターへのヒアリングを実施するため準備を進めていたが,新型コロナウイルス感染症の流行により中止となったため。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度に実施予定だった調査は,延期としているためコロナウイルス終息後に2020年度中の実施を予定している。コロナウイルスの第2波,第3波が予想される場合は,オンラインでのインタビューに切り替えるなどの対応を行う。
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Causes of Carryover |
今年度予定していた調査が中止になった他,予定を大幅に見直したため。 2020年度はコロナウイルス感染症の動向を見て調査を実施する。 また,図書館等が閉館しているため必要な書籍等(古書)を購入する費用に充てる見込みである。
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