2020 Fiscal Year Research-status Report
子どもに対する親の進学期待に着目した教育格差の生成プロセスの解明
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18K13085
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| Research Institution | Gunma University |
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Principal Investigator |
鳶島 修治 群馬大学, 社会情報学部, 准教授 (30708350)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 教育格差 / 進学期待 / パネル調査 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どもに対する親の進学期待（子どもにどの教育段階までの進学を期待しているか）に着目した計量分析をとおして、出身背景による教育達成の格差が生み出されるプロセスを解明することを目的としている。本年度は、既存の社会調査データの二次分析を進めるとともに、小中学生の子どもをもつ母親を対象とするWebパネル調査の第2波調査を実施し、データの収集および整理を行った。
二次分析の成果としては、2012年に実施された「NHK中学生・高校生の生活と意識調査」（NHK放送文化研究所世論調査部）の個票データを用いて、父親と母親の進学期待が子ども（中高生）の進学期待に与える影響を検討した。この研究の成果は査読付き論文として『教育社会学研究』第107集に掲載された。
Webパネル調査については、2019年9月に小中学生（小学1年生～中学2年生）の子どもをもつ母親を対象に行った第1波調査の回答者2,400名に対して、2020年9月に第2波調査を実施した。なお、新型コロナウイルスの感染拡大（にともなう小中学校の休校など）の影響を考慮し、調査の実施時期を変更することも検討したが、調査の間隔が長くなると回答率が低くなる可能性が高いこと、また、調査を数か月程度延期したとしても新型コロナウイルスの感染状況が大幅に改善するとは限らない等の理由から、当初の予定どおり9月に調査を行うこととした。結果的に第2波調査の有効回答率は50%を超え、ある程度複雑な分析にも耐えうるデータが得られた。データの整理は概ね完了しており、現在は2回の調査で得られたパネルデータを用いて分析を進めているところである。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
二次分析の成果を査読付き論文等の形で着実に公表できている。また、母親を対象としたWebパネル調査の第2波調査を当初の予定どおり実施し、想定以上の回答率を達成することができた。
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| Strategy for Future Research Activity |
基本的には、当初の計画どおり研究を進めていく予定である。ただし、本研究のWebパネル調査で得たデータは、子どもの学習活動や母親の意識等に対する新型コロナウイルス感染拡大の影響をある程度捉えられるものになっているため、当初の計画にはなかったが、そのような内容の研究を行うことも検討している。
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| Causes of Carryover |
参加を予定していた学会大会の中止やオンライン開催により、旅費相当額の残額が生じた。英文校正や消耗品の購入に充てる予定である。
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