2020 Fiscal Year Research-status Report
高校生の進路選択と大学適応におよぼす大学入試制度の影響
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18K13088
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
西丸 良一 明星大学, 人文学部, 助教 (70634476)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大学入試 / 授業の理解 / 授業の関心 / 追跡調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度に全国の大学1・2年生を対象としたおこなったインターネット・パネル調査(第1波、N=673)で得られたデータを用い、大学に入学する際、利用した入試方法によって、授業への「関心」・「理解」に差があるのかを検討した。データ分析をした結果、推薦入試を利用して大学に進学した学生は、一般入試を利用して大学に進学した学生よりも大学の授業に高い「関心」をもっている。だが一方で、推薦入試で入学した学生は、一般入試で入学した学生にくらべ、授業内容を「理解」できていない傾向にあることもわかった。GPAの確定していない初年次(1年生と2年生)を検討の対象としているため、大学における学業成績や、その後の動向を捉える分析はできていない。しかし、その後、大学での学業がうまくいかなくなる可能性は、授業内容を「理解」できていない推薦入試やAO入試で入学した学生であることが推測される。また、こうした推測は私立下位の大学で生じやすいおそれも、分析結果のようすから十分考えられる。 こうした分析結果などを踏まえ、2020年度はパネルデータを作成する追跡調査(第2波)を実施した。しかし、COVID-19により、多くの大学生は通常の学生生活を過ごしていないためか、追跡調査の回収サンプルは小さく(N=173)、分析可能なパネルデータを作成することができなかった。そこで、最終年度である2021年度も、多様化した大学入試に焦点を置いたあらたな調査を設計・実施することを考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初、予定していた追跡調査がCOVID-19により、低い回収率となってしまい、分析可能なパネルデータを作成することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度である2021年度も、多様化した大学入試に焦点を置いたあらたな調査を設計・実施することを考えている。
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Causes of Carryover |
COVID-19により、追跡調査(第2波)で想定していたサンプル回収数を大きく下回ったため。また学会参加のための出張がなくなったため。
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