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2020 Fiscal Year Annual Research Report

分断社会における〈不良少年〉像の解明

Research Project

Project/Area Number 18K13093
Research InstitutionKanda University of International Studies

Principal Investigator

知念 渉  神田外語大学, グローバル・リベラルアーツ学部, 講師 (00741167)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2022-03-31
Keywords教育社会学 / 非行少年 / 非行 / 不良少年 / 少年犯罪
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、雑誌、新聞、インターネットの記事を分析することにより、2000年代以降の〈不良少年〉にまつわる言説の特徴を明らかにしようとするものである。3年目にあたる2020年度は、主に次の二つのことを行なった。
第一に、資料の収集と整理である。Covid-19の影響により図書館等が閉館した。そこで新聞のデータベースを利用して新聞記事を収集することに注力した。具体的には1989年から2018年の30年間に「非行」あるいは「少年犯罪」を含む記事を収集した。対象は朝日新聞と読売新聞の本紙・朝刊であり、それぞれ1996件、5998件の記事を収集できた。これらの記事を整理して、分析可能なデータを作成した。雑誌の記事を収集することができなかった一方で、新聞記事の収集に注力できたために、当初想定していた以上のデータを収集することができた。計画とは異なるが、今後は新聞記事に焦点を絞って分析を進めていく予定である。
第二に、日本の〈不良少年〉の研究を、男性性・女性性という視点から批判的に検討をした。欧米諸国では〈不良少年〉をジェンダーの視点から分析を行う研究が多数蓄積されているが、日本ではそうした研究が少ない。欧米諸国で〈不良少年〉をジェンダーの視点から分析した研究が蓄積されるようになったのは、脱工業化と呼ばれる産業構造の変動により、性役割分業が再編されていることが大きい。日本においても、とりわけ1990年代以降はそのような変動が起きていることは間違いないが、それを社会の性役割分業や当事者のジェンダーアイデンティティの再編という視点から分析した研究はかなり少ない。そのことに気づき、官公庁統計データを活用し、日本の脱工業化の程度を分析している。官公庁統計データの分析は、言説を対象とした本研究の目的から外れてしまうが、言説の分析から得られた着想であり、この視点も今後は大切にしていきたい。

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Published: 2021-12-27  

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