2019 Fiscal Year Research-status Report
市町と連携した子どもの睡眠健康推進のためのポピュレーション戦略の構築と効果検証
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18K13112
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田村 典久 広島大学, 教育学研究科, 准教授 (00739435)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 睡眠教育プログラム / 縦断調査 / 横断調査 / 単群前後比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、子どもが睡眠促進行動(良質な睡眠を確保するために重要な行動)を実践しやすい支援的な環境を整え、彼らの睡眠健康推進を図るために、地域全体で簡便に実践可能な睡眠教育プログラムを構築し、その有効性と安全性を評価することである。研究の第一段階として、初年度は研究対象地域の市役所職員や保健師、栄養士、幼保・小・中学・高等学校の教職員に、子どもの睡眠健康推進に関わる地域や学校での活動や多機関連携の現状について、面談やアンケート調査を通じて聴取することができた。そのため、本年度(平成31年4月~令和2年3月)は、研究の第二段階として、小・中学校の児童・生徒および教職員の睡眠状況を把握するための横断・縦断調査を実施した。具体的には、関西圏の幼保・小・中学校・高等学校の教職員(130名)の協力を得て、教職員の睡眠状況を測定し、得られた測定結果をデータベース化した。また、中学生における睡眠習慣の乱れが日中の機能障害に与える影響を評価するため、2019年3月に1回目のアンケート調査に回答の得られた大阪市内の中学校5校の生徒700名(女子46.0%)を対象として、2020年2月に2回目のアンケート調査を実施した。教職員ならびに中学生を対象としたアンケートの入力は完了し、現在集計中である。加えて、本年度は、鳥取県の小学6年生133名を対象として単群前後比較試験による講演形式の睡眠教育を実施し、介入前後で睡眠習慣や日中の支障度に関するアンケートを実施した。現在、介入前後2回のアンケートの入力を完了させ、解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幼保・小・中学・高等学校の教職員、ならびに中学校5校の生徒を対象としてアンケート調査を予定通り実施した。また、単群前後比較試験であるが、小学6年生を対象として睡眠教育プログラムを実施することができ、データ収集をすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
中学生を対象とした縦断データの分析を進めるとともに、次年度の睡眠教育プログラムの実施に向けて介入校と待機校を選定し、かつ重点的な介入対象学年の選定を進める。同時に、介入で活用するためのプログラムの精査や手続き化、主要評価項目ならびに副次評価項目の選定などの実際の睡眠教育介入を進めるための手順を整備する。
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Causes of Carryover |
論文投稿には至らず、英文校閲費用、投稿費用が発生しなかったため。来年度、論文投稿のための英文校閲費用、投稿費用として使用する予定である。
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Research Products
(12 results)
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[Book] 健康心理学事典2019
Author(s)
日本健康心理学会(編)田村 典久、田中 秀樹、他
Total Pages
746
Publisher
丸善出版
ISBN
978-4621303764