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2018 Fiscal Year Research-status Report

子どもの権利擁護機関の設置構想:子どもの声を反映させる政策改善過程分析を通じて

Research Project

Project/Area Number 18K13113
Research InstitutionTottori University

Principal Investigator

畑 千鶴乃  鳥取大学, 地域学部, 准教授 (60550944)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords子どもアドボカシー / 人材育成 / コミュニティ・ディベロプメント / 子ども・若者ケアコース
Outline of Annual Research Achievements

児童福祉法改革により子どもアドボカシー機関の設置が検討され、現在、国で検討段階にある。そのモデルがカナダ・オンタリオ州にある。その全容を明らかにし日本へ導入できれば、地域での子どもアドボカシーシステムの基盤構築になり得る。そこで本研究では、子どもやユースと大人がパートナーとなり、共に社会の変化を創生することを目指し、子どもと大人とが一緒になって子どもを不適切に扱う社会や制度の不正義を正す活動に取り組む子どもアドボカシーシステムを構築する実践とそれを支える法・制度を実証する。併せてアドボカシーを担うアドボキットの人材養成システムを把握する。具体的には、地域での子どもアドボカシー機関の設置方法、子ども・ユースとアドボキットとの活動内容、他の地域リソースとの連携体制、人材育成、それらを支える法・制度を明らかにし、日本への政策提言を行うものである。
今年度は2018年9月に訪問し、オンタリオ州子どもアドボカシー事務所にてオンタリオ州政府のサービスを受けているユースと共にアドボカシー活動を行う時の手順・過程及び法的枠組みを把握した。同時に人材育成について、ライアソン大学コミュニティサービス学部子ども・若者ケアコースのカリキュラム概要を把握した。
具体的研究成果として、オンタリオ州子どもアドボカシー事務所にて、個別アドボカシー、システムアドボカシー、コミュニティ・ディベロップメント(以下、CD)の概要、アドボキットの動きを把握できた。またCDに関わるYouthであるアンプリファイヤー(オフィスで短期非正規雇用)の関わり、ユース・アドバイザリー・グループの活動を把握できた。
また人材育成に関して、ライアソン大学コミュニティサービス学部子ども・若者ケアコースでの学部4年間のカリキュラムを把握することができた。また研究科長・学科長双方と研究代表者との学術交流協定を交わすことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

今年度の研究目的であった、オンタリオ州子どもアドボカシー事務所において①個別アドボカシー ②システムアドボカシー ③コミュニティ・ディベロップメントの過程について、それらに関わる子どもと共に活動するアドボキットの関わり、その際にアドボキットとして留意すべき点、当事者であるユースの活動について把握することができた。
さらに人材育成について、ライアソン大学コミュニティサービス学部子ども・若者ケアコースの学部教育をカリキュラム・実習双方について把握することができた。同時に研究科長・学科長お二方と研究代表者とで学術交流協定を交わすことができ、今後の学術交流を継続的に行うことを可能とする枠組みを構築することができた。総じて、次年度(2年目)においてさらに調査研究を深めることができる初年度としての研究成果を得ることができた。
しかしながらオンタリオ州の政策方針により、2019年5月1日にオンタリオ州子どもアドボカシー事務所が閉鎖されたため、今後の本研究の進め方の修正を図りたい。

Strategy for Future Research Activity

オンタリオ州子どもアドボカシー事務所が2019年5月1日に州政策方針により閉鎖された。そのため本研究も、子どもアドボカシー実践を把握するための訪問先を修正する。
オンタリオ州子どもアドボカシー事務所はカナダ国内で最初に設置された子どもアドボカシーを担う公的独立機関であった。オンタリオ州子どもアドボカシー事務所の実践を受けて、他州に波及されていった歴史を有する。そこでオンタリオ州子どもアドボカシー事務所の実践を忠実に参考とし、実践蓄積のあるブリティッシュコロンビア州 Representative for Children and Youthに今後の訪問先を変更し、子どもアドボカシーシステムについて継続的に把握するよう努める。
またライアソン大学コミュニティサービス学部子ども・若者ケアコースに継続して、学部から大学院までの教育・研究指導体制の把握に努めると共に、ブリティッシュコロンビア州にあるビクトリア大学子ども・若者ケア学部は、学部教育から博士前期課程・後期課程までを有するカナダで唯一の大学であることから、今後、こちらの大学も学部から大学院までの一貫した教育・研究指導体制を把握するよう努める。

Causes of Carryover

オンタリオ州子どもアドボカシー事務所が閉鎖されたことから、次年度ブリティッシュコロンビア州へも訪問調査する必要性が生じた。そのため次年度以降のオンタリオ州・ブリティッシュコロンビア州の双方へ訪問調査を確実に実施するためにも、更なる旅費が必要となる。そのため次年度使用を計画立てたものである。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] ライアソン大学子ども・若者ケアコースでの養成課程と我が国の保育士養成課程との比較研究2019

    • Author(s)
      畑千鶴乃、藤野謙一、清水暁子、藤野興一、奥野隆一
    • Organizer
      日本児童養護実践学会第11回研究大会
  • [Presentation] 子どもの権利擁護機関の設置構想~カナダ・オンタリオ州アドボカシー事務所活動手順及び過程の調査報告2019

    • Author(s)
      藤野謙一、畑千鶴乃、清水暁子、藤野興一、奥野隆一
    • Organizer
      日本児童養護実践学会第11回研究大会

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Published: 2019-12-27  

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