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2018 Fiscal Year Research-status Report

嗅覚コミュニケーションに起因した父子間社会的絆形成モデルの包括的解明

Research Project

Project/Area Number 18K13116
Research InstitutionNagasaki University

Principal Investigator

樽見 航  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (40714895)

Project Period (FY) 2018-04-01 – 2021-03-31
Keywords社会的絆
Outline of Annual Research Achievements

子の心身発達に環境要因が大きな影響を与えることが知られており、子にとっては特に親との関係は重要である。また親の養育能力やその神経機構を明らかにすることは、不適切養育を予防・修正する上で重要である。しかし、母子間の社会的絆形成に関する研究報告に比べ、父子間の社会的絆形成に関する研究報告は少なく、未だ萌芽的段階にある。加えて、近年報告された父子間の匂いによるコミュニケーションのメカニズムもほとんど明らかになっていない。本研究では、脳機能相互作用計測・生物学的因子(内分泌、遺伝子多型)・心理的計測を併用した学際的アプローチにより、未解明点を検証する。これに基づき、父子間の匂いの相互作用が社会的絆形成を促進させることを明らかにすることが本研究の目的である。
平成30年度は、17組の生後4か月の子と父親が本研究に参加した。本研究は長崎市内で実施され、乳幼児の4か月検診において,チラシやポスターを配布し,自由意思により研究参加者を募集した。乳幼児に対しては,父母どちらかの同意を得た上で,研究に参加してもらった。しかし、長時間の実験に生後4か月の子が耐えることができず、9組で実験が途中で中止された。残りの8組で解析を行った結果、匂い(未着用のシャツ・父親が着用したシャツ)、半球(右半球・左半球)の2要因被験者内計画での分散分析の結果,匂い,半球の主効果およびこれらの交互作用は有意ではなかった(匂いの主効果:F(1,8) =1.63, p= 0.24, 半球の主効果:F(1,8) = 2.41, p= 0.16, 匂い×半球の交互作用:F(1,8) =0.29, p= 0.61)。また,父親の匂いの効果が性差において反応性の違いとして、検出されるかどうか検討した結果,全ての群において有意差は検出されなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

当初想定していたよりも4か月齢の子への実験負荷が大きく、ストレスを軽減する環境づくりに時間がかかったため。

Strategy for Future Research Activity

さらに4か月齢の子の被験者数を増やし、父親の匂いがこの発達に関わる可能性を検証する。

Causes of Carryover

研究スケジュール遅延のため予定した被験者数を行うことができなかった。次年度は、継続して被験者数を増やしていく予定である。

URL: 

Published: 2019-12-27  

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