2019 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of mindfulness cultivation on childcare in mothers with children with developmental disorders
Project/Area Number |
18K13118
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
松木 太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (70804920)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 発達障害 / マインドフルネス・トレーニング / ペアレント・トレーニング / 育児感情 / 主観的幸福感 / 子どもの発達 / スマホアプリ / ランダム化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、①ペアレント・トレーニング(PT)群、②マインドフルネス・トレーニング(MT)群を設定し、スマホアプリを用いて母親に自宅で各トレーニングを8週間実践してもらうランダム化比較試験を行った。PT/MTの各トレーニング介入が、母親の育児感情やメンタルヘルス、および児の情緒面や行動面に与える効果を検討することを目的とした。研究の結果、母親については、育児負担感はMT群でわずかな減少、育児肯定感の得点と主観的幸福感の得点はPT群でわずかに上昇することが示された。子どもの変化については、MT群では行為の問題の得点が、PT群では多動/不注意の得点が、それぞれわずかに減少していた。これらの結果から、スマホアプリを用いた各トレーニングには、それぞれ異なる効果があることが示唆された。一方で、子どもの変化について、MT群では多動/不注意の得点が、PT群では行為の問題の得点がそれぞれわずかに上昇するといった結果もみられた。これらの結果は、MTによる周囲への注意力の向上や、PTによる子どもの行動への観察頻度の増加などによって、母親がこれまで意識していなかった子どもの行動に注意が向き始めたことが影響している可能性がある。本研究で得られた結果はサンプルサイズが十分ではないため一般化可能性は必ずしも高くはないことから、今後さらなる検討が必要であろう。本研究で得られた結果をもとに、発達障害児の親ならびに発達障害児に有効な心理社会的支援方法を引き続き検討していきたい。
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Remarks |
スマホ用マインドフルネス・トレーニングアプリとスマホ用ペアレント・トレーニングアプリを開発した。
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