2023 Fiscal Year Annual Research Report
The meaning that diverse experiences of sound in early childhood educational activities have for children's growth
Project/Area Number |
18K13127
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
野口 紗生 明治大学, 研究・知財戦略機構(生田), 研究推進員 (60634277)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 音体験 / ワークショップ / 想像遊び / 保育者 / アーティスト / 三項関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子どもが周囲の音を聴き、意味付けていく、といった音体験について、物理的な音事象、音に関わる文化・社会的規範と関わりつつ、実際の音体験がいかに形成されていくのか、そして音体験が子どもの育ちにとって持つ意味はどういったものであるのかを検討することを目的としたものである。 2023年度は、前年度に引き続き、文献調査、実地調査を行った。実地調査では、I幼稚園で実施された音楽家を招聘した音楽ワークショップ(10月:年長児2クラス・クラスの想像遊びを題材とした歌作り, 2月:1歳児, 2歳児, 満3歳児・音楽家との即興的なやりとり、各1日訪問)を対象として音楽活動や通常保育活動の観察データを取得し、分析結果を日本保育学会で報告した。 研究期間全体として、保育場面における子どもの音体験について、Ⅰ.音楽活動など音・音楽に注目する場面、Ⅱ.生活場面など音を主たる活動対象としない場面、の2つに分けて検討を行った。Ⅰについては、I幼稚園での音楽ワークショップを対象とし、各年2,3回調査訪問(2020, 2021年度はCOVID-19の蔓延により実施されず)するほか、アート教育と想像遊びについての研究会への参加、文献調査等により理論的な検討を行った。Ⅱについては、音環境面で課題意識のある園を対象に、音に注目した環境づくり等の提案、子どもや保育者を対象とした音体験ワークショップの実施及びそれらの効果検証、穏やかな音環境を実現している園の実践者へのインタビュー、以上を実施し、現場を取り巻く環境要因としての音環境のあり方についての視座を得た。これらの成果発信として、国内外の関連学会での発表、雑誌論文の執筆等を行なった。
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