2019 Fiscal Year Research-status Report
幼児教育におけるICTの活用~年齢別プログラミング体験活動プログラムの開発~
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18K13136
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Research Institution | Kanazawa Gakuin College |
Principal Investigator |
村山 大樹 金沢学院短期大学, 幼児教育学科, 助教 (90721671)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | プログラミング教育 / プログラミング的思考 / 幼児教育 / ICT活用 / 教育方法 / 学び |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、これからの時代を生きる子ども達とデジタルとの出会いの在り方の1つとして、「幼児期にふさわしいプログラミング体験活動プログラム」の開発を行うことである。この目的を達成するために、①幼児期に適したプログラミング体験用教材の検討、②3歳から5歳、および小学校低学年までの年齢と発達に応じた活動プログラムの開発、③保育現場における実践・検証を段階的に行なっていくこととしている。 本年度は、研究計画に沿い、②3歳から5歳、および小学校低学年までの年齢と発達に応じた活動プログラムの開発に重点を置き研究を進めた。昨年度検討を行った「プレ体験プログラム」を基に、保育活動の中で実施できるように調整を行った。また、小学校プログラミング教育への接続の視点から「プログラミング的思考」の基礎が明確になるよう改善を加えた。 次に③保育現場における実践・検証について、上記②で開発したプログラムを、研究協力園の5歳児クラスで実践し、子どもの活動の分析と保育者からのヒアリングを行い、プログラミング活動のねらいが達成されているか検証した。 本年度の研究の成果として「プログラミング的思考」に留意した活動づくりがこれまでの保育で大切にしてきた遊びや体験を通した学びと親和性があることが見出された。次年度は、検証の対象とする年齢や園を増やし、本研究の目的である「幼児期にふさわしいプログラミング体験活動プログラム」を活動事例集としてまとめていく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は、当初の研究計画に基づき概ね順調に進展している。研究の進捗状況について、以下の3点から述べる。 ①3歳から5歳、および小学校低学年までの年齢と発達に応じた活動プログラムの開発については、「小学校プログラミング教育の手引き」に示された「プログラミング的思考」の基礎が、幼児教育と親和性があり、各発達段階に応じた「プログラミング的思考」を叶えるプログラムを検討することで、小学校プログラミング教育にもつなげることができるという知見を得ることができた。 ②保育現場における実践・検証については、検証協力園の協力の下、5歳児クラスでの検証が継続的に進められている。他方、3歳児等低年齢の検証が十分とは言えず、次年度以降の課題である。 ③本研究で得られた成果を学術論文および学会発表により公開し学術的に位置付けていくこと、また、地域の親子教室等で活用できるプログラムに落とし込んでいくことが次年度の課題として明確になった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度については、研究計画の③保育現場における実践・検証、を重点的に進め、研究成果を社会に発進していくための準備を整えていく。 今年度作成した活動プログラムを改善し、年齢別体験プログラムの完成を目指す。また、プログラムのパッケージ化を図り、学会発表、論文執筆とともに、地域の子育てイベント等での実施を通して、研究成果を社会に還元していく計画である。
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Causes of Carryover |
教材開発用iPad Proに関連する物品の一部がモデルチェンジされるため、本年度購入せずに次年度購入することとした。モデルチェンジにより他社既製品との互換性が高まり保育現場での検証がより円滑となるため、製品の発売後に購入する計画である。
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