2018 Fiscal Year Research-status Report
ものづくり教育における教示方法の違いが及ぼす学習効果の脳科学的検証
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18K13144
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
臼坂 高司 茨城大学, 教育学部, 准教授 (30610688)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 技術教育 / NIRS / 認知神経科学 / 技能 / 教示方法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,認知神経科学に基づき,ものづくり学習において教示方法の違いが及ぼす学習効果を検証することを目的としている。具体的には,木材加工学習を取り上げ,教示方法の違いが及ぼす学習成績を確認するとともに,NIRS(Near Infra-Red Spectroscopy)脳計測装置を用いて脳血流量の変化を計測する。 木材加工学習では,木工具による道具操作を通したものづくり活動が行われており,基礎的な技能を習得することは重要な学習要素の1つである。学習活動を充実させるために効率的に技能を習得できる教示方法を提案することは有意義であると考えられる。 平成30年度は,学習効果を高める教示方法(例えば,情動の刺激や失敗体験の有無など)について,国内外の文献を収集・整理して,適切な教示方法を検討した。そして,効果的と考えられる教示方法と木材加工学習の関連を調べるための予備実験を行った。 なお,本研究課題は,科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金)若手研究における独立基盤形成支援に採択されている。独立基盤形成支援に係る追加交付決定及び研究機関の支援により,持ち運び可能な小型のNIRS脳計測装置を整備した。これにより,十分なスペースが確保され,安全に作業できる環境であれば,学内外を問わず機材を持ち込んで実験を実施することが可能となった。そのため,今後の調査において,実験参加者の負担軽減,統計処理に必要な参加者数の確保,これに伴う分析データの質向上などにつながることが期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度は必要な文献調査や予備実験を実施できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の文献調査や予備実験に基づき,平成31年(令和元年)度は本調査を実施する。調査は茨城大学倫理委員会の承認を経て行う。
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Causes of Carryover |
平成30年度に参加した国際学会において,予定より出張経費を節約できたため,次年度の本実験で必要な経費(ソフトウェア,材料費)として繰り越した。
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