2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
18K13146
|
Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
濱田 秀行 群馬大学, 共同教育学部, 教授 (70627538)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 読むこと / 文学的な文章 / 国語 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、2020年度までの授業観察と教室談話分析を通して見いだした読みの深まりを促す問いの在り方の仮説を実践者と共有し、実践の活動、デザイン、省察のそれぞれにおいて協働するアクション・リサーチを行った。 研究協力者の異動・休職により、予定していた授業観察を行うことができなくなった。そのため、新たに別の研究協力者を募り、その方の学校でのフィールドワークを行うことした。新型コロナウイルス感染症対策の中で外部の人間を日常的に受け入れることへのハードルの高さが学校にあり、十分にはデータの収集が行えなかった。 文学的な文章に媒介される物語の内容、すなわち出来事についての意味づけを行うという課題は、文学的な文章を読む授業における言語活動の課題構造の中に組み込まれる。現在の学習指導要領においては、言語活動を通して読むことについて学ぶことが目指される。そのため、どのように読むのかという読みの方略についての指導は後景化することになる。そのような文脈において、「構造と内容の把握」「精査・解釈」「考えの形成」の学習過程において児童生徒がどのような問いに取り組んでいるのか,そのバリエーションについて授業観察やワークシートの記述分析を通して検討を進めている。 計画では、研究協力者と議論を行いながら物語を協働的に読み深めることを可能とする課題構造について検討し、明らかになった知見を論文にまとめる予定であったが、そこまでは至らなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響があり、学校でのフィールドワークを想定したほど行うことができなかった。また、研究協力者の異動、休職のため授業事例データの収集が十分に行えなかった。計画では、研究協力者と議論を行いながら物語を協働的に読み深めることを可能とする課題構造について検討し、明らかになった知見を論文にまとめる予定であったが、そこまでは至らなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
授業事例データの収集を補足的に行いながら、研究協力者との議論を通して物語を協働的に読み深めることを可能とする課題構造についての検討を進め得られた知見を論文にまとめる。学校との連絡を密に取りながら、学校・研究協力者に過度な負担をかけないように、協力をお願いする。場合によっては、教員へのインタビューなどZoom等を活用しながら、柔軟に対応していく。
|
Causes of Carryover |
研究の進捗がおくれているため。経費は研究成果の学会での発表や論文投稿に使用する。
|