2021 Fiscal Year Research-status Report
子どもの表現力の獲得と形成に関わる親の学びのための造形プログラムの構築と実践
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18K13165
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
吉川 暢子 香川大学, 教育学部, 准教授 (20412554)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 親子 / 造形活動 / ドキュメンテーション / レッジョ・エミリア・アプローチ / 芸術士 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は幼稚園において親子を対象とした造形プログラムの試作(藍の生葉を用いた叩き染め,ルミボード)を実践した。なお、子どもの声を聴くことに着目し,より親の子ども理解につながるドキュメンテーションの作成を行い,親の造形意識の向上に寄与するように努めた。また,本年度もコロナ禍において対面での親子の造形ワークショップ等の実施は多く実施できなかったが,オンライン等で造形活動に関する動画の配信を行い,子ども理解につながる講演を実践した。これらのことを踏まえ,最終年度に向けて実践をまとめる準備を行なった。[著書]笠原広一・池田吏志・手塚千尋・吉川暢子他14名/子どもの表現とアートベース・リサーチの出会い(ABRから始まる探究(2)初等教育編)/学術研究出版/2022(2022年3月31日発行)[講演]吉川暢子/感性を育み「問い」を生み出す授業の構築に向けて―子どもの表現に対する意識や考えに対する認識の差についてー/令和3年度全国保育士養成セミナー第6分科会/2021 (2021年9月17日オンライン)[学会発表] 吉川暢子/芸術士の実践から見る子どもの表現と可能性についての一考察/第74回日本保育学会/2021(2021年5月16日オンライン)[学会発表] 吉川暢子,岩永啓司,手塚千尋,根本淳子/教員養成系大学間によるアートプロジェクト型カリキュラムの開発2 ―“感覚をひらく”ことをねらいとした芸術に基づく探求活動の学習環境デザインー /第44回美術科教育学会東京大会/2021(2022年3月6日オンライン)[学会発表] 吉川暢子,手塚千尋,岩永啓司,根本淳子/教員養成系大学間によるアートプロジェクト型カリキュラムの開発 ―“身近ではない自然素材”としての流木を用いた芸術に基づく探究の展開と考察ー/第44回美術科教育学会東京大会/2021(2022年3月6日オンライン)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度は研究の最終年度であった。当初の予定では親子を対象に実施してきたプログラムを修正しながら、再び実施する予定であった。しかしながら,コロナ禍 の影響により対面でのワークショップ等の実践が難しかった。そのため,実践の検証や親の意識変容や苦手意識などに変化があったのかについて明らかにするに は不十分であると判断したため,研究計画をさらに1年延期することにした。以上のことから、計画とした内容の進捗状況は「やや遅れている」と考えられる。次年度 は最終年度となるため、継続して造形プログラムの実施を行うだけでなく、それをまとめ調査結果を発表する。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる令和4年度の研究推進方策は、実施の場面において今までに行なってきた造形プログラムを検証し,親の意識 変容や苦手意識などに変化があったのかについて明らかにする。 また親のインタビューやアンケートについてテキストマイニング等を使用して詳細に分析し、より省察を深めることとする。 そして,最終年度の成果として,造形プログラムの題材をとりまとめ,親子の造形活動での実践を冊子にし,高松市内の保育所等に配布できるようにし,より親の子どもの造形理解につながるように講演等を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響で実施できなかった実践が多数あり,使用額に差が生じた。次年度は最終年度となるため,成果となる冊子の作成費用(印刷代,デザイン用のパソコン等)に使用する予定である。
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