2018 Fiscal Year Research-status Report
大学/地域連携による「媒介的コミュニティ」の研究ーアクティブラーニングに注目し
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18K13199
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
久保 友美 龍谷大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (00793423)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | アクティブラーニング / 域学連携 / コミュニティベースドラーニング / 地域公共人材育成 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度である2018年度は、文献研究を中心に行なった。アクティブ・ラーニングや域学連携アクティブ・ラーニングへの関心が高まっているのは、①大学側のニーズ:教育改革、②地域社会側のニーズ:域外交流を通じ、地域社会を見直す―2つのニーズの出合いによるものである。 ①大学側のニーズとして、ジェネリックスキルやソーシャルスキルと言われるような〈新しい能力〉をめぐる議論について、政府の答申や報告書をもとに整理を行なった。若い世代における価値観の一つとして、藤本耕平(2015)の「つくし世代」に注目した。つくし世代の若者がコミュニティに対してどのような考え方を持っているのか統計データやインタビューから整理した。 ②地域社会側のニーズとしては、地方創生戦略に見る地域活性化のアプローチの多様性や移住・定住政策等について研究を進めた。 海外の取り組みについても知見を広めるために、台湾大学のD school(=デザインシンキングについて学び、実践するコース)への聞き取り調査を行った。地域との連携や社会起業の現状について理解を深めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献研究によって、既往研究の整理ができたとともに、域学連携を取り巻く現状と課題について把握することができた。 それらの研究によって、2年目から本格的に取り組む予定である現地調査やアフターアクティブ・ラーニングの追跡調査を行う上で必要な視点を持つことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
COC+に採択された大学や地域政策系学部/学科がある大学を対象に、アクティブ・ラーニングのカリキュラムの内容(テーマ、連携先、到達目標の設定等)について伺うアンケート調査を行う。その結果をもとに、域学連携アクティブ・ラーニングを4つのタイプ(正課・遠隔滞在型、正課・非滞在型、非正課外・遠隔滞在型、非正課外・非滞在型)に類型化し、わが国における域学連携アクティブ・ラーニングの現状について体系的に整理を行う。
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Causes of Carryover |
台湾に調査に行った際の渡航費が想定していた金額より低かったため、次年度使用額が生じた。その金額については、台湾の調査を研究ノート等でまとめる際の文献購入に充てる予定である。
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Research Products
(3 results)