2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of interpersonal and environmental assessment tool to measure emotion regulation of people with autism spectrum disorder
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18K13205
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
松崎 泰 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (10806160)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / 情動制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度から引き続き自閉スペクトラム症の小学生から高校生を対象とした彼ら/彼女らの情動制御の特徴に関するアンケート調査研究を実施し探索的な解析を行なっていた。情動制御に関する約30の質問について、得点分布の傾向を確認し、項目分析を行なった。その後、多変量解析を用いて質問への回答を少数の指標に圧縮し、それら指標に対してクラスター分析を行い情動制御の特徴についての類型化を行なった。情動制御に関する各指標は、重症度指標や問題行動等の指標と一部関連がみられた。自閉スペクトラム症者内での情動制御の特徴の個人差についても、特に不安や恐怖といった感情の落ち着きにくさや怒りの多さ、共感的反応といった指標で比較的個人差があることが窺われ、自閉スペクトラム症者に特有の情動制御尺度を作成することの必要性が示唆された。しかしながら、併存症や服薬、在籍、性差、相談資源の利用といった要因との関係は対象者が少なく十分に検討できておらず、今後の課題といえる。項目分析の結果については、2020年3月の日本発達心理学会第31回大会でポスター発表を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の影響により、参集困難となったため、抄録をもって発表としている。また、多変量解析およびクラスター分析の結果については2020年9月の日本心理学会第84回大会で報告予定である。ここまでの結果については研究協力者・機関に対して概要をフィードバックしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初想定していた予備調査よりも精緻な方法・多くの対象者から予備的調査を行うという変更が行われた結果、予備的調査から得られるデータは豊富なものとなった。このデータや研究代表者の他の研究の知見等を組み合わせ、現在早急に実験の準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
予備的調査を踏まえ、自閉スペクトラム症児者内での感情制御に関する実験研究を早急に進めたい。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れにより、1年の研究期間延長申請を行なったため。
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Research Products
(1 results)