2024 Fiscal Year Annual Research Report
Facilitating social cognition in ASD: A live study
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18K13211
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| Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
菊池 由葵子 京都大学, 教育学研究科, 研究員 (90600700)
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| Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 自閉スペクトラム症 / 社会的認知 / 顔 / ライブ呈示 |
| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ライブ呈示による社会的認知課題の再検討として、自閉症者と定型発達者を対象に、アイコンタクトに対する注意の高まりや、アイトラッカーを用いた視線追従課題・誤信念課題を実施した。写真や動画を呈示した従来の実験とは異なり、ライブ呈示では、定型発達者で見られるような特徴(他者への選好)が自閉症者においても見られる傾向が明らかになった。 自閉症青年・定型発達青年を対象に、心拍数の減少を指標として、実際の人物と対面したとき(ライブ呈示)のアイコンタクトに対する注意を検討した。写真呈示とは異なり、自閉症青年においても定型発達青年と同様に、ライブ呈示のアイコンタクトに対しては心拍数が減少し、注意の高まりが見られた。 視線追従課題では、自閉症者と定型発達者を対象に、登場人物が左右に置かれたぬいぐるみを見たり、発話したりする場面を、ライブまたはビデオで呈示し、アイトラッカーにより眼球運動を計測した。自閉症者は、全体的に登場人物の顔を見る時間が短い傾向が見られたが、両群とも、ビデオ呈示よりライブ呈示のときに、登場人物の顔を見る時間が長かった。最終年度も、登場人物の視線の先(ぬいぐるみ)への注意について、詳細な解析を続けている。 誤信念課題では、自閉症者と定型発達者を対象に、ライブまたはビデオ呈示中の注視パターンを解析した。定型発達者で見られた、ビデオ中の登場人物の誤信念にもとづいた予期的な注視パターンは自閉症者では見られず、先行研究の結果が追認された。最終年度も、ライブ呈示の注視パターンの解析を続けているが、予備的な結果としては、ライブ呈示では自閉症者も定型発達者と同様、対面する登場人物が手を伸ばすはずの場所を予期して注視する可能性が示唆されている。
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