2018 Fiscal Year Research-status Report
児童の様子から教師が限局性学習障害と病態の把握を可能とするための疾患概念の確立
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18K13229
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
福井 美保 大阪医科大学, 医学部, 助教 (70782241)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 低出生体重児 / 学習障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、スタートアップ研究で行ってきた1500g以下で出生した早産児(VLBWI)の学習評価を継続した。小学校1年生 15名を対象とし、WISC検査、WAVES検査、CARD、特異的発達障害診断・治療のための実践ガイドライン検査、標準読み書きスクリーニング検査(STRAW)を施行し、4名が読み書き障害と診断された。過去のデータと合わせて、読み書き障害と診断できた症例が10名を超える結果となり、有意な検討ができると考えられる。現在までで、約50名のデータが収集できている。 現在までのところ、VLBWIの学習障害には視覚認知機能において特性があるのではないかという結果が出てきている。今後は、詳細を分析していく方針である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成30年度は、半年間、大阪医科大学を離れ国内留学を行っていた。そのため、他施設への研究対象者の案内などが滞ることとなり、収集できたデータが少なくなってしまった。しかし、国内留学では、成人の認知機能について学ぶ機会を得ることができ、今後の当研究に有意義な知識をえることができたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
他施設への研究の案内などが徐々に進みつつあるため、次年度は計画的に検査を施行することを考えている。学年での評価を行うため、「習得」ということを考えると各学年ともに1月~3月の実施が望ましいのである。しかし、短期間であると対象となる人員や日程の確保や調整などが困難であるため、小学校2年生以上については、秋から検査計画をたて、評価を進めていく予定である。また検査は、主任研究者本人も施行するが、検査スタッフの増員も計画している。
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Causes of Carryover |
平成30年度は、4月~10月まで国内留学を行っており、学会などの出張費の使用などが少なく、研究についても計画通りに進めることが困難であった。次年度は、年度前半から対象者の選定や案内を開始し、他施設の対象者の検査を積極的に進めていく方針であり、案内や検査実施の費用などに使用していく予定である。具体的には、6月には研究協力施設への今までの研究報告を行う機会を得たたため、夏休みなどfollowを受ける子供たちが受診することが多い時期に、研究協力の案内を行っていくことが可能となると考えている。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] 学習障害をもつ極低出生体重児の視覚認知機能2018
Author(s)
福井 美保, 島川 修一, 畑中 マリ, 水田 めくみ, 栗本 奈緒子, 竹下 盛, 三浦 朋子, 奥村 智人, 中西 誠, 若宮 英司, 玉井 浩
Organizer
第60回日本小児神経学会学術集会
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